【ご質問】ファンドには莫大な報酬を支払うことになるのではないでしょうか?

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今回も読者さまから頂いたご質問と
そのご回答です。

投資信託のコストに関するご質問で、
個人投資家にとって最も注意すべき
部分の一つになります。


投信を長期で持つメリットもあると思うのですが、運用の損が出ても信託報酬が支払われて、預ける金額が大きくなればなるほど、莫大な報酬をファンドに支払うことになるのでは? 中にはそれほど技術のないトレーダーもいるらしく、その点が気になります。



ご回答:それは投信によります

投資家からみた投信のコストは


  • 販売時の手数料

  • 運用時の手数料(信託報酬等)

  • 解約時の手数料(信託財産留保)

の3つがあります。

3つ目の信託財産留保を手数料というのは不正確ですが、
差し引かれるという投資資金から差し引かれるという意味では
同じです。


ご質問では
「預ける金額が大きくなればなるほど、莫大な報酬をファンドに支払うことになるのでは?」

ということですが、
上の3つの手数料は全て「投資額に対する割合」であり、
もちろんYESになります。

ただ、「莫大かどうか」に関しては
「投信による」といえそうです。


インデックス系ファンドやETFを組み合わせることで
比較的ローコストな運用が可能になります。


例えば
各資産クラス別、インデックスファンドの実質コスト、資産、売買高比率を一挙比較
のSMT TOPIXインデックス・オープンは実質信託報酬が0.37%ですので、
1000万投資して年間約3.7万円、
100万円なら年間3,700円の
コストです。


これを莫大とみるかどうかについては、
各投資家の感覚や考え方にも依存しますが
個人的には莫大とまでは言えない
というところでしょうか。

ことTOPIXに関して言えば、ETFの流動性もそこそこあるので、
より信託報酬の低いETFで運用するのも一案でしょう。
(ただし税金や取引時手数料やスプレッドもよくよく考えてくださいね)


一方で、年1.5%以上の信託報酬を要求するような
投信も枚挙にいとまがありません。


投信と信託報酬
2015-08-03 11.26.01
モーニングスターのデータを元に林がグラフ作成)


これはモーニングスターが提供している信託報酬データから
投信の本数を集計してグラフ化したものです。

全4,858本の投信のうち2,974本、
実に6割以上もの投信が1.5%以上の
信託報酬を設定しています。

2.0%以上の投信は395本と確かに少ないものの
0.5%未満の投信271本を上回っています。

0.5%未満の良心的な信託報酬を設定した投信は
全体の5.6%程度と完全にマイノリティですね。


このような状況ですから、
「信託報酬は高い」
というイメージがついてしまうことも
無理からぬ事なのかもしれません。


しかし、信託報酬は投信の運用額が増えるほど
下げることが可能です。

例えば運用額の大きい米国籍の投信やETFには
信託報酬が0.1%台や、0.1%を切るものも
存在しています。


日本の投信の信託報酬がなかなか下がらないのは
米国とは投資額の規模がそもそも違うということもありますが、
毎月分配信仰や、(銀行員などに)勧められるがままに買ってしまう
投資家側にも課題があるのではないでしょうか。


それでも一部の良心的な投信や
コスト意識の高い投資家が集まる投信では、
コスト競争が進んだりしていますから
日本でも徐々に低コスト化は進むと考えられます。


投資家側も、コスト意識を高めて
投資環境全体をよくしていきたいですね。


それが結局、自分のためにもなるわけですから…。




ps.

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こんにちは、林FP事務所代表の林健太郎です。ブログご訪問ありがとうございます。

工学博士(阪大)、個人投資家。投資歴は10年以上。金融機関に属さず、保険・証券の販売に一切関与しない、完全独立のファイナンシャルプランナーです。アラフォー、2児の父。

今後、日本では好むと好まざるとにかかわらず、どんどん自己責任が問われていくようになるでしょう。自助努力で資産形成していくこと、そしてその方法を中立な立場で伝えていくことが大切だと考え、独立して活動しています。

子どもにも安心して教えられる資産運用法を中心にお伝えしていますが、まだまだ「投資=難しい&ギャンブル」「投資=売買でドキドキ&忙しい」と誤解している方も多く、長期投資の考えを広めていけたらと思っています。

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