保険の損得は人それぞれ。それが判断を困難にさせる原因になっています。

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ライフプランの相談に乗っていると、
必ずといっていいほど「保険の見直し」
についての話が出てきます。

僕自身は保険の専門家ではないのですが、
保険販売とは無関係な視点からの
アドバイスは可能です。

ブログ上で個別のアドバイスは難しいですが、
一般的な場合で考えていきましょう。


保険は必ずメリット、デメリットで考える


保険は必ず「勘定(メリットとデメリット)」で考えるクセを付けましょう。
感情で判断してはいけません。

ただ、保険の場合後述する「リスク」要因が含まれており
単にお金が儲かればいいという単純なものではないんです。

そこが非常に保険の判断を
難しくしている部分なんですね。

例を交えながら、できるだけ
分かりやすく考えていきましょう。


保険の損得は人それぞれ


まず保険の損得というのは、
「被保険者(保険の対象者)」それぞれの「状況」に
大きく依存しています。

例えば大病をして、医療保険から給付金をたくさんもらって、
金銭的に文字通り得をした。

という人が居る一方で、

健康そのもので病気らしい病気をしたことがなく、
1円も給付金をもらわず、保険料だけを払った。

という人もたくさん居るわけです。

同じ保険でも、金銭的な損得は人それぞれであり、
これだけを考えていると判断を誤ります。


例えばですが、よくある誤解が

「親族のAさんが大きな病気をして、
医療保険がとても役に立ったという話を聞いた。
だから私も医療保険に入ろうと思う。」

という判断。

ただ残念ながら、Aさんが得をしたからといって、
あなたも同じように得をするとは限らないんですね。

ほとんどの場合、Aさんとあなたは
無関係だと言えるでしょう。


では、どう考えていけばいいんでしょうか?


保険のメリット、デメリットはこう考えよ



次のような場合を想像してもらえれば、
保険の意味合いが少し分かってくると思います。


まずは医療保険について考えてみましょう。

今、あなたは貯蓄300万円を持っているとします。


医療保険の給付金をもらう場合

(ケース1)
医療費に100万円かかるということですが、
貯蓄から払うのはいやなので、
保険会社に40万円払いますから、
保険会社に医療費100万円分を出してもらいます。

(ケース2)
医療費に20万円かかるということですが、
貯蓄から払うのはいやなので、
保険会社に40万円払いますから、
保険会社に医療費20万円分を出してもらいます。


ケース1が10回に1回、
ケース2が10回に9回あるとしたら、
あなたはこの商品を買うかどうかです。

ケース1はともかく、
ケース2は、なんだか、ちょっと変ですよね?


上記の場合、平均的には12万円の損失となります。
(100-40)x0.1 + (20-40)x0.9=-12


これは保険特有の現象なのですが、
大半はケース2に該当することになります。

こうしたケースをたくさん集めれば、
平均的に被保険者(契約者)は損をし、
保険会社は利益となります。

数字は仮想のものですが、定性的にはこのとおりです。


では次に、死亡保障(生命保険)を考えてみましょう。
上記と同じく貯蓄が300万円あるとします。


生命保険から死亡保険金をもらう場合

(ケース1)
今、被保険者が死亡したので、
遺族の保障として保険金1,000万円を受け取ります。
保険料は総額40万円を支払いました。

(ケース2)
今、被保険者は生存しており、保障期間を過ぎました。
あなたは保険料総額40万円払いましたが
その保険料は返ってきません。


ケース1が100回に1回、
ケース2が100回に99回あるとしたら、
あなたはこのような商品を買うかどうかです。

この場合でも、平均30万円の損となります。


大まかに言って、医療保険と生命保険の大きな違いは
「預貯金で賄えるかどうか」
です。


保険というのは上記の通り平均的に損をしますので、
(つまりその分、保険会社が利益を得るということ)
医療保険の場合、ケース1でも預貯金で備えられているわけですから
わざわざ平均的に損をする商品を買う必要はない、
(損をする以上のメリットが見いだせない)
という考え方ができるのです。


一方、死亡保障のような場合、
残された遺族は預貯金300万円だけでは
生活に困ってしまいます。

そうならないためであれば、
ほとんどの場合で掛け捨てになっても
保険料40万円(平均損失30万円)を支払って構わない、
つまり、それは万一のときのために必要なコストだ、
という考え方ができます。


さて、あなたの状況はいかがでしょうか?


これは保障額、給付金、(将来の)預貯金の額、
等など、様々な条件が絡みあうので
全員に対して「こうすればいい」と
決めつけることが出来ません。

ご自身の状況に合わせて考えてみてくださいね。


保険に関する一般的なガイドライン


どうしてもガイドラインが必要ということであれば
あらっぽいですが、以下様に考えることはできます。

預貯金の少ない若い間、医療保険に頼るのは比較的合理的


以上のように、医療保険の給付金は、
預貯金で備えられる範囲の事が多いです。

逆に言えば、若い間やライフイベントが重なり支出が大きい時期だけ
医療保険に頼るという考え方はありだと思います。


ただし医療保険に入る場合は基本「健康」でないと入れません。

一度解約した後に、もう一度入ろうとしても
告知事項に該当して入れないということもありますので
その点は気をつけてください。


そういう意味でも、預貯金は誰でも活用できる
「万能」な備えになります。


老後は預貯金があるはずなので、医療保険は預貯金で賄うのがおトク


老後の医療の備えは基本的に預貯金で備えるようにしましょう。

理由は二つあって、


  • 老後の資金を準備するための、十分な時間があること

  • 日本の高齢者向け公的医療保険(健康保険)が充実していること


です。

医療費への備えに限らず、
老後はなにかと資金が必要ですので
全部あわせて預貯金で備えておくようにしましょう。


なお、預貯金で備えるというのは、
その一部が運用資産(投信等)でも構いません。

要は、保険ではなくて、
換金性の高い資産で備えておくということです。


死亡保障は必要保障分だけかけておくのが合理的で、大抵は現役時代だけに必要


以上は医療保険の話でしたが、
死亡保障(生命保険)は遺族の必要保障を計算して、
その分だけ主たる収入者へかけるのが合理的です。

必要保障額は世帯の状況によりバラバラですが、
ライフプランを作れば計算できます。

また大抵の場合、生涯死亡保障(終身生命)が必要だというのはマレで
現役期間ぐらいに保障があれば足りることが多いようです。

ですので、終身生命の上に定期保険が付くような保険は
余計なコストがかかっている場合が多いみたいですね。



以上はあくまでも典型的な条件、世帯において
という限定ですのでそこは十分気をつけてください。


また老後に入っても預貯金が少ない場合
保険以前の問題がある可能性が高いですので
それも注意しておいてください。



さて、保険の話はもう少し続きますが
1記事に書くと長くなりすぎそうだったので
2つに分けますね。


次回は「貯蓄性の高い」保険についてです。




ps.

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プロフィール


こんにちは、林FP事務所代表の林健太郎です。ブログご訪問ありがとうございます。

工学博士(阪大)、個人投資家。投資歴は10年以上。金融機関に属さず、保険・証券の販売に一切関与しない、完全独立のファイナンシャルプランナーです。アラフォー、2児の父。

今後、日本では好むと好まざるとにかかわらず、どんどん自己責任が問われていくようになるでしょう。自助努力で資産形成していくこと、そしてその方法を中立な立場で伝えていくことが大切だと考え、独立して活動しています。

子どもにも安心して教えられる資産運用法を中心にお伝えしていますが、まだまだ「投資=難しい&ギャンブル」「投資=売買でドキドキ&忙しい」と誤解している方も多く、長期投資の考えを広めていけたらと思っています。

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