株式の長期保有が何を意味するのか?

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ネットをチェックしていたところ、
こちらの記事に興味をひかれました。

トヨタの種類株式と「重要なパートナー」の確保〜中長期保有志向の株主はどうすれば増やせるか|NBO


なかなか深い記事だと思うので、
長期投資の意味ってなんだろう?
と、少し考えてみます。



最近の売買の傾向

トヨタの種類株式と「重要なパートナー」の確保〜中長期保有志向の株主はどうすれば増やせるか|NBO

記事はトヨタのAA型種類株を引き合いに出しながら、
長期保有株主を増やしていく方法や、その是非について
まとめています。


以前からの読者の方であればご存知と思いますが、
僕は個別株も、一部保有しています。



投資において、何を買うかも大切といえば大切ですが、
それ以上に重要なのは
「どれぐらいの期間保有するか」
です。


「え?銘柄よりも保有期間の方が大切なの?」


はい。

少なくとも、僕はそう考えています。
(理由は後ほど)


株式の保有期間に焦点をあてると、
最近の傾向としては短期化(ショートターミズム)が進んでいて、
自動売買がこれに拍車を掛けているようですね。


実は僕も昔から自動売買には興味があって、
たとえばFXなどでは自動売買の「システム」があるので
それでトレードを楽しんでいた時期もあります。

FXの場合、デイトレ以上に短期売買の傾向があり、
場合によっては数分、数十秒といった
超短期のトレードを繰り返します。

近年ではこれがさらに進んで
数秒から数ミリ秒単位の売買、
いわゆる超高速トレードといわれるシステムも
登場しています。


こうした「超」短期の売買は、違法でもなんでもありません。
ある意味では、自由な取引が保証されている
市場経済の産物であり、その存在自体が、
成熟した市場経済の象徴ともいえるものです。


ただ、一般論として短期の売買を否定はしませんが
(「普段は」流動性を供給してくれる、重要な存在)
FXはともかくとして、株式の超短期売買となると
これが株式を発行する企業の本来の意図とは
違う目的での売買であることは明らかですね。


目的が違うことを示す、最も典型的な特徴は
「短期トレードは対象が何でも構わない」
ということ。

FXだろうが、株式だろうが、商品だろうが、
値が動くものであれば何でもOKです。


こうした特徴が、短期トレードが長期投資とは
その目的が全く異なることを象徴しています。



株式のショートターミズムの問題

そこまで極端な短期売買でなくとも、
株主の短期志向化は強まっているように見えます。

例えばファンドが、買収した企業から利益を得ようとする場合、
企業が内部留保した「現金」を株主に還元させたり、
自己株式取得により「計算上の」一株当たり利益を増加させたり
することがあります。

いずれも一時的に利益となる可能性は高く
短期間でお手軽に利益を手にすることが出来ます。

ファンドにとっては
たとえ短期的であっても企業価値が最大化した時点で
売却に動けばいいわけで
どんな方法であれ利益になるならそれでいい、
逆に言えば手段を問わずに利益化する
使命すらあるといえそうです。


しかし、そこに長期的な成長戦略がなければ
単に一時的なボーナスで終わる可能性が高く、
むしろ場合によっては企業が無意味に疲弊してしまうなど
長期的な悪影響すら懸念されます。



短期志向では持続可能な社会に寄与できず、投資家も苦しい

資本主義という金科玉条の元、
手段を選ばず短期的に利益化することも
正当化されていますが、
持続可能な社会に資するという意味では
短期思考だけでは継続的に
利益を出していくことが難しくなっていきます。


どうしてかというと、
短期の売買は原則として
「ゼロサムゲーム」だからです。



当たり前の話ですが、それほど短期間に、
本質的な企業価値が高まることは
基本的にありません。


「企業は人なり」とよくいいますが、
企業の本質的価値が高まるということは
その企業で働く人の価値が高まることを意味します。

残念ながら人の価値は短期間でそう簡単には
高まりませんから、必然的に、
結果が出るまでに相当の時間がかかります。


短期で(一時的に、無理やり)価値を高めようとすると
テクニカルになんらかの価値交換をするしかなく
それは一般にゼロサムゲームと言われるものです。


投資家個々人が、ゼロサムゲームでお遊びなさるのは
全然自由だし、全く結構なのですが、
それは「人」への投資とは全く異なる「遊び」に過ぎず
人へ投資できる投資家が減ると、持続可能な社会からは
かけ離れていってしまいます。


もちろん、だからといって規律が無くなってしまうのも
問題なので、あくまでバランスが大切なのですが
(僕はインデックス投資家が企業へモノを言う場のないことに
やはりどうしても違和感があります。
その分低コストであるということは理解できるのですが…

そういう意味で、個別株への投資もなかなか
個人的にゼロにできない)



短期の売買はどこまでいってもゼロサムゲームであり、
人を育てる投資では決してない、ということは
ぜひ強調しておきたいと思います。


ps.

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プロフィール


こんにちは、林FP事務所代表の林健太郎です。ブログご訪問ありがとうございます。

工学博士(阪大)、個人投資家。投資歴は10年以上。金融機関に属さず、保険・証券の販売に一切関与しない、完全独立のファイナンシャルプランナーです。アラフォー、2児の父。

今後、日本では好むと好まざるとにかかわらず、どんどん自己責任が問われていくようになるでしょう。自助努力で資産形成していくこと、そしてその方法を中立な立場で伝えていくことが大切だと考え、独立して活動しています。

子どもにも安心して教えられる資産運用法を中心にお伝えしていますが、まだまだ「投資=難しい&ギャンブル」「投資=売買でドキドキ&忙しい」と誤解している方も多く、長期投資の考えを広めていけたらと思っています。

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