個人型確定拠出年金(個人型DC/iDeCo)、運用商品とコストを徹底的に比較した結果…狙い目はココ!

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DCや日本版401kとも言われる、確定拠出年金。
2017年(平成29年)から個人型確定拠出年金の適用範囲が
大幅に拡大するのに伴い、2016年9月にはなんと愛称まで。

個人型確定拠出年金の愛称が「iDeCo(イデコ)」に決定しました|厚生労働省プレスリリース

イデコ、広まりますかね。

さて、第1号被保険者の場合
個人型確定拠出年金は月額最大68,000円(年81.6万円)まで出資でき、
所得控除による節税メリットと、
運用完了後の給付時に公的年金等控除や退職所得控除の節税メリットがあります。


メリットが大きい確定拠出年金を使わない手はないのですが
管理を委託できる金融機関も多く、一体どこがいいのか
ちょっと分かりにくい部分もあります。

ということで、運用商品とコストを元に、
比較してみました。


個人型確定拠出年金(iDeCo)の徹底比較!


各運用機関は、それぞれ独自の運用商品ラインナップを持っていて、
比較といってもいろんな方法が考えられます。

そこで、実際に運用する場合に一番大切な投資商品とコストを
できるだけ同じ土俵で比較してみます。

まず、同列の商品を比較するため、
以下の5つの標準的な資産クラス

    • 国内株式
    • 国内債券
    • 先進国株式
    • 先進国債券
    • 新興国株式

に対応するインデックスファンドを抜き出し、
各ファンドの信託報酬コストをまとめました。

ちょっと長いですが、以下のような表になります。

新興国株式を扱う運用機関が少ないため、
信託報酬平均は新興国株式を除いた平均にしました。

だいたい、信託報酬の少ない順にしています。

運用機関名をクリックすると、情報提供、資料請求ページに飛びます。

こちらの比較表は随時更新していますが、情報が古くなっていることがあります。個人型DCの運営機関の比較は、確定拠出年金教育協会が運営する「個人型確定拠出年金ナビ」も併せてご参考ください。


個人型確定拠出年金 商品・信託報酬の比較表

運用機関 商品数 国内株式 国内債券 先進国株式 先進国債券 新興国株式 信託報酬平均(新興国除く)
インデックス→ TOPIX NOMURA-BPI総合 MSCIコクサイ シティ世界国債 FTSE エマージング
SBI証券 52 三井住友・DC日本株式インデックスファンドS 三菱UFJ 国内債券インデックスファンド(確定拠出年金) DCニッセイ外国株式インデックス 三井住友・DC外国債券インデックスファンド SBI EXI-I 新興国株式ファンド 0.1971
0.2052 0.1296 0.2268 0.2268 0.39
楽天証券 28 三井住友・DC日本株式インデックスファンドS たわらノーロード 国内債券 たわらノーロード 先進国株式 たわらノーロード 先進債券 インデックスファンド海外新興国(エマージング)株式 0.20655
0.2052 0.162 0.243 0.216 0.594
野村証券 32 野村DC国内株式インデックスファンド・TOPIX 野村DC国内債券インデックスファンド・NOMURA-BPI総合 野村DC外国株式インデックスファンドMSCI-KOKUSAI 野村DC外国債券インデックスファンド 野村新興国株式インデックスファンド(確定拠出年金向け) 0.2106
0.2052 0.1728 0.2376 0.2268 0.6048
住友生命 25 三井住友・日本株式インデックス年金F 三井住友・DC年金日本債券インデックスF DCダイワ 外国株式インデックス DCダイワ 外国債券インデックス - 0.24
0.27 0.17 0.27 0.25 -
岡三証券 29 野村 トピックス・インデックス(確定拠出年金) DCニッセイ 国内債券インデックス インベスコMSCIコクサイ・インデックス・ファンド DIAM 外国債券インデックスF DC新興国株式インデックス・オープン 0.519
0.62 0.43 0.756 0.27 0.6264
ソニー生命 11 インデックスファンドTOPIX(日本株式) 三菱UFJ 日本債券インデックス インベスコ MSCIコクサイ・インデックス・ファンド ステート・ストリート DC外国債券INDEX - 0.6264
0.6696 0.486 0.756 0.594 -
三井住友海上火災 19 三井住友・日本株式インデックス年金ファンド ダイワ 投信倶楽部日本債券インデックス (DBI) ステート・ストリート DC外国株式INDEX ステート・ストリート DC外国債券INDEX 野村新興国国株式インデックスファンド(確定拠出年金向け) 0.594
0.27 0.486 1.026 0.594 0.6048
スルガ銀行 33 トピックス・インデックス・オープン(確定拠出年金向け) インデックスファンド日本債券(1年決算型) インベスコMSCIコクサイ・インデックス・ファンド ダイワ 投信倶楽部外国債券インデックス インデックスファンド海外新興国(エマージング)株式 0.6399
0.6156 0.486 0.756 0.702 0.594
東京海上日動火災 18 東京海上セレクション・日本株TOPIX 東京海上セレクション・日本債券 (アクティブ) - - - -
0.648 0.58 - - -
三井住友銀行 16 三井住友・DC日本株式インデックスファンドS 三井住友・日本債券インデックス・ファンド 三井住友・DC全海外株式インデックス・ファンド(全世界) - - -
0.2052 0.1728 0.27 - -
三菱東京UFJ銀行 22 三菱UFJトピックスオープン(確定拠出年金) 三菱UFJ<DC>日本債券インデックスファンド 三菱UFJ<DC>外国株式インデックスファンド 三菱UFJ 外国債券オープン(確定拠出年金) 三菱UFJ DC新興国株式インデックスファンド 0.7803
0.702 0.486 0.8532 1.08 0.594
富国生命 13 - - ステート・ストリート DC外国株式INDEX 三菱UFJ 外国債券インデックス - -
- - 1.026 0.702 -
中央労働金庫 9 DCダイワ・トピックス・インデックス(確定拠出年金専用ファンド) ダイワ 投信倶楽部日本債券インデックス (DBI) 野村DC外国株式インデックスファンドMSCI-KOKUSAI ダイワ 投信倶楽部外国債券インデックス - 0.5238
0.6696 0.486 0.2376 0.702 -
日本生命 18 DCニッセイ TOPIXオープン DCニッセイ 国内債券インデックス ステート・ストリート DC外国株式INDEX - - -
0.54 0.43 1.03 - -
(更新日:2016年9月29日)

データの出所はモーニングスターの401kランキングページおよび
個人型確定拠出年金ナビ」で
そこから各商品のインデックスファンドページ→商品概要から
信託報酬を調べたものと、楽天証券など新規参入は各社ホームページの
情報を参考にしました。

この表は全てを網羅しているわけではありません。
他の金融機関も調べたい場合は、
個人型確定拠出年金運営管理機関|国民年金基金
に一覧があるので、参考にしてください。

表中、赤でマークしたところは対象インデックスが他と異なるなど、
注意すべきポイントを示しています。

また、対応するインデックスファンドが無い場合、
インデックスをベンチマークとするアクティブファンドを掲載していますが、
信託報酬が1.0%を超えるアクティブファンドは掲載していません。

なお、企業型確定拠出年金が使える方は、
そちらの選択肢が第一になろうかと思います。


商品について、いくつか見ていきましょう。

国内株式インデックスファンド

個人型確定拠出年金で扱いがある
代表的な国内株式インデックスファンドです。

いずれもTOPIX(東証一部の全銘柄)指数をベンチマーク(連動対象)とする
インデックスファンドです。

信託報酬コストはどちらも拮抗していますね。

国内債券インデックスファンド


いずれもNOMURA-MPI総合指数をベンチマークとする
インデックスファンド。

国内債券の利回りは低下していますが、
信託報酬がその分信託報酬も
頑張って欲しいところですね。


外国株式インデックスファンド



いずれもMSCIコクサイ指数をベンチマークとする
インデックスファンドで、為替ヘッジはしません。

MSCIコクサイ指数というのは、世界株式の中でも
主に先進国の株式の指数になります。


先進国債券インデックスファンド


いずれもシティ世界国債インデックス指数をベンチマークとし
為替ヘッジはしません。

三井住友と野村がぬくぬくと(?)してましたが、
彗星のごとくたわらノーロードが現れて、
低信託報酬の記録を塗り替えました。


新興国株式インデックスファンド


主にMSCIエマージングマーケットインデックス指数をベンチマークとし
為替ヘッジはしません。

EXE-I新興国株式ファンドは
海外ETFを用いたファンド・オブ・ファンズで、
実はインデックスファンドではありません。

ただ、それでも海外ETFのコストが低いため、
全体としては低コスト化を実現しています。


確定拠出年金 信託報酬の目安


上の個人型確定拠出年金比較表から
新興国株式クラスを除けば大体、
低いところで0.2%程度の信託報酬の投信を
取り揃えていることが分かります。

その他の観点も交えて検討しないといけませんが、
コストに関しては信託報酬が0.2%を大きく超えない範囲で
口座を選んでいけばいいでしょう。


ただしこれは現時点(2016年後半)での比較であり、
今後口座間の競争が増していけば、
信託報酬の判断基準も下がってくるでしょう。

それほど頻繁にチェックする必要はありませんが
1年に1回程度は最新の情報に触れ、
ご自身の信託報酬に問題ないかどうか
確認するようにしたいところですね。

僕の利用しているSBI証券も、
チョコチョコと、新しい投資信託を投入しています。

例えば、2017年からの加入者枠拡大を見込み
2016年10月14日から新たな投資信託4本を投入するとのこと。

screenshot-3
SBI証券ニュースリリースより)

これによりSBI証券の平均コストはさらに引き下がりますし、
投資信託の選択肢も増えることになります。


この例のように、特に2016年から2017年にかけて
状況は目まぐるしく変化する可能性がありますので
引き続き情報収集されるとよいでしょう。

ただし何度もいいますが、
各社のキャンペーンに引きずられて
右往左往する必要はありません。

これから個人型確定拠出年金を始めたいという方は
大体状況が落ち着くであろう2017年中盤から後半に
意思決定すればいいのではないでしょうか。

確定拠出年金の運用は長期間に渡りますから、
競争志向の金融機関の方がいい、
(競争してコストが下がることを期待)
という考え方もありですね。

そういう意味ではSBI証券や楽天証券は
ネット証券大手としてずいぶん以前から
競り合ってますから、よい選択肢かもしれません。


なお、企業にお勤めで拠出上限額が少ない場合、
なかなかDC口座の残高が増えず、信託報酬よりも
運営管理手数料の方が相対的にウェイトが高くなる場合もあります。

そうなることは事前に確認できますので、
その場合は敢えて信託報酬は見ずに
運営管理手数料側を重視するという考え方も必要です。

では運営管理手数料について
もう少し詳しく見ていきましょう。


確定拠出年金の運用にかかるその他のコスト

信託報酬よりもインパクトは小さいですが、
無視できないコストとして「運営管理手数料」というのがあります。

これがまた、毎月チョコチョコ取られるのですが(苦笑)
金額は数百円と小さいながらも、確定拠出年金は必然的に長期運用となるため、
トータルコストはまぁまぁ大きくなります。

生保でも、保険料を数百〜数千円抑えるだけで
生涯コストをかなり抑えられるのと同じ理屈ですね。

また、上でも書いたとおりDC口座内の残高が少なければ
相対的に運管手数料の比率が高くなりますので、
その場合は要注意です。


運営管理手数料は3つの機関から徴収されていて

    • 国民年金基金連合会から103円/月
    • 事務委託先金融機関から64円/月
    • 運営管理機関から0〜数百円/月

となっています。

国民年金基金連合会と事務委託先金融機関と合わせて
167円/月は決まってて、これはどうしようもありません。

ですので、運営管理機関のコストが重要になります。

これも、先程の個人型確定拠出年金ナビ
分かりやすくまとめられていましたので、参考にしてください。

    • 楽天証券(DC資産10万円以上)
    • SBI証券(同50万円以上)
    • スルガ銀行(同50万円以上)

が、上記条件で運営管理手数料月額無料となっています。

2017年から新たに楽天証券が個人型DCの運営管理機関として参入します。
楽天証券の個人型DCで扱う商品はこちらに掲載されています。



確定拠出年金のコストの考え方

コストの方向性としては資産額が大きくなると
信託報酬の影響が大きくなりますから
大まかには信託報酬コストで決めればいいと思います。


後からじわじわ効いてくる、信託報酬コスト

特に信託報酬コストは、運用年数が長くなると
想像以上に大きくなるので注意が必要です。


例えば月額68,000円拠出しながら、
30年間、年利5%で複利運用する条件で、
信託報酬がそれぞれ0.1%、0.2%、0.3%
余計にかかる場合のコストを試算すると
次のようになります。

2014-09-21 12.52.36

たった0.1%の差が30年後には100万以上のコストとなります。
また、0.3%は0.1%の3倍以上のコストであることも要注意です(コストの複利効果)。



以上は信託報酬の平均額から求めたものですので、
当然ですが運用したい商品や目標の資産額によって状況は変わります。


僕の場合、最もリスクの大きな海外株式クラスを
確定拠出年金口座で運用していますので、
運営管理手数料と合わせてSBI証券が
比較的有利な運用機関と考えています。


確定拠出年金は「今」だけで判断しないことも大切


注意点としては「状況は変わっていく可能性がある」
ということです。

今はコストが高いと思われても、
将来的に新しい運用商品が追加されないとも限りません。
そうなれば、またベストの選択肢は変わってしまいます。

確定拠出年金口座は一度決めると原則、変更できないため、
そういう意味ではどうしようもないのですが、
少なくとも現時点でのベストかベターかぐらいは、
事前に検討しておく必要はあるでしょうね。


確定拠出年金は少なくとも60歳まで、
とても長い間利用することになります。


入念に検討し、納得の行く選択をしましょう!


確定拠出年金以外の選択肢も賢く利用すべし


残念ながらDC口座は投資額が小さくて
資産運用や貯蓄をDCだけで完結できることは
少ないと思います。

また、全ての資産が「老後」(60歳以降)に
必要なわけでもないはずです。


課税口座(通常)の証券会社の取引コスト比較
証券会社22社の手数料を徹底的に比較しました。

や、投資信託のキャッシュバック比較
証券会社の投資信託ポイント還元まとめと還元ランキング

を参考に、課税口座+DC口座を上手に組み合わせて
賢く運用していきましょう。


なお、ここで取り上げたDC口座は
全てを網羅しているわけではありませんので
あらかじめご了承ください。


お勤め先に企業型確定拠出年金があるならば、
その商品も併せてチェックしてくださいね。

意外な掘り出し商品が見つかることも、
あるかもしれません。


個人型確定拠出年金ランキング

僕が独断で個人型確定拠出年金の
ランキングをしてみました。

参考情報として、ご利用ください。


資産50万円以上の場合、運営管理手数料が無料となり、
また商品数48と国内最多クラス(2016年時点)で、
比較的信託報酬の低いファンドが選べるのがポイント。

信託報酬が低い人気のインデックスファンドが新たに採用されることもあり、
今後長く使っていく上で重要なポイントになります。

ただし注意点として、
「国内株式TOPIX」ファンドの信託報酬が高いです。
日経225でよければ、ニッセイ日経225インデックスファンド
(信託報酬0.27%)があります。

国内株式運用をメインで考えている方は、
注意してください。



国内最大手証券の、野村証券。
支店取引手数料は涙出るぐらい高いですが、
個人型DCは頑張っています。

野村のDC向けファンドは良心的な信託報酬の物が多く、
SBI証券と比較しても遜色ありません。

ただし、新興国株式としてEXE-iを使いたいなら、
SBI証券の方がいいですね。



2016年、超低コストインデックスファンド、
たわらノーロードを引っさげて
確定拠出年金業界に殴り込みをかけた楽天証券。


新興国クラスを除く信託報酬平均では
他を抑えて最低クラスであるものの、
あえて3位としました。

というのは、たわらノーロードはまだまだルーキーファンドで、
もうすこし時間をかけてじっくりと育てていかないといけません。

そういう意味で既に実績のある低コストファンドを揃えている
運管に、一日の長があります。

もちろん、これからの楽天証券に期待が高まるのは
間違いありません。
「たわら」が好きなら、楽天証券でもいいと思います。



運営管理手数料は少しかかりますが、
バランスの取れたラインナップが魅力です。

DCダイワシリーズがあり、信託報酬が低く抑えられるのと、
生保らしく「ターゲットデート(ターゲットイヤー)ファンド」のラインナップが
充実しています。


ターゲットデートファンド(TDファンド)とは、
目標となる投資終了年に向けて、
自動的にリスクをコントロールするファンドで
通常はリタイア年の60歳の年をターゲットとして
選択します。

TDファンドも場合によって良い選択肢ですが
現状、もう少し信託報酬が下がってくれればなぁ、
と思います。







ps.

努力や投資法とは無関係に、こんなに資産が変わることはご存知でしたか?


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こんにちは、林FP事務所代表の林健太郎です。ブログご訪問ありがとうございます。

工学博士(阪大)、個人投資家。投資歴は10年以上。金融機関に属さず、保険・証券の販売に一切関与しない、完全独立のファイナンシャルプランナーです。アラフォー、2児の父。

今後、日本では好むと好まざるとにかかわらず、どんどん自己責任が問われていくようになるでしょう。自助努力で資産形成していくこと、そしてその方法を中立な立場で伝えていくことが大切だと考え、独立して活動しています。

子どもにも安心して教えられる資産運用法を中心にお伝えしていますが、まだまだ「投資=難しい&ギャンブル」「投資=売買でドキドキ&忙しい」と誤解している方も多く、長期投資の考えを広めていけたらと思っています。

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