「為替ヘッジ付き外債」のネックはヘッジコスト。ならば自分でヘッジできないか?

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数年前から流行っている「為替ヘッジ付き外国債券ファンド」。
アベノミクスによる円安相場で一旦は下火になりましたが、
円安が一服し、再び面白い状況となっています。

ただ、為替ヘッジのコストがネックで、
パフォーマンスも外債インデックスを大幅に
下回っています。



ヘッジ無しファンドを自分でヘッジすることで、
コストを緩和できないのでしょうか?

シミュレーションしました。


為替ヘッジ付き外債とは

為替ヘッジ付き外債とは、
外国債券を外貨(例えばドル)で購入し、
その外貨の両替レートを先物でヘッジします。

これを一つのパッケージにしたものが、
為替ヘッジ付き外国債券ファンドです。

理論的には、外債のヘッジに旨みはなく
長期的には国内債券とパフォーマンスが同じになるだろうというのが
理論界隈の定説です。

が、政策によりFFレートをゼロ付近に持って行っている現在、
米国と日本の短期金利差は縮小(=ヘッジコストが低下)しており、
ヘッジ付き外債のパフォーマンスが国内債券よりよい、というのが現状です。

為替リスクがなくて、国内債券以上のパフォーマンスなら
確かに注目されてもおかしくはありません。



ヘッジコストがバカにならない…?

ただ、いくら利益になるとはいえ、ヘッジコストが高ければ
そのメリットも薄れてしまいます。

そこでファンドによるヘッジコストと
自前(FX)によるヘッジコストを比較してみることにしました。

まず、為替ヘッジ付き外債の代表として
年金積立 インデックスファンド海外債券(ヘッジあり)
について検証してみます。

「ヘッジあり」の基準価格推移はこちら。

2014-07-16 11.25.52 (2014/06運用レポートより)

目標は、同ファンドの(ヘッジなし)+FXヘッジで
上の黒線のパフォーマンスを上回ることです。


なお「ヘッジなし」の基準価格推移となると

2014-07-16 11.26.22 (2014/06運用レポートより)


のようになっています。

インデックスに対するファンドのパフォーマンスは、
2001/10から2014/06の期間にかけて

ヘッジあり:-11%
ヘッジなし:-10%

となっていて、ヘッジなしがわずかに上回っています。

恐らくヘッジコストを除いた分、ヘッジ無しの方が
インデックスに近付いているのだと思いますが、
ヘッジコストが意外と小さくてびっくりです。

逆に言えば信託報酬0.72%がデカイのかもしれませんが。


最初はヘッジコストが高いだろう、と
タカをくくってたんですが(汗)

これだと、もしかしたらFXでヘッジしても
あまりメリットは無いかも知れませんが、
念のため検証してみます。


検証方法

まずヘッジ「なし」ファンドの基準価格を
FXでヘッジしたときの直近1年のコストを計算します。

1年前、2013年6月28日のファンド分配なし基準価格は16,182円。
1万口購入するとして、当日の為替レートが99.1円として
163.3通貨(ドル)になります。

一般にスワップコストが低い
GMOクリック証券のスワップポイントカレンダーによれば
10,000通貨時のドルヘッジコストは

2014-07-16 15.00.58

ですから、163.3通貨では

163.3 ÷ 10,000 x (-1,719) = -28 円

となります。これが、FXによるヘッジコスト。

で、実はファンドはドルだけでなく、ユーロやポンド建て債券もあるので
ドルだけでヘッジするわけにはいきません。

ただ細かくし過ぎるとワケが分からなくなるので
とりあえずユーロ55%、ドル45%で同様にヘッジしてみたのが
下の表です。

2014-07-16 16.15.24

直近1年での損益騰落率は、税引き前で5.3%ですが、
税引き後は2.8%まで低下します。

2014-07-16 16.15.58
こちらは「ヘッジあり」の騰落率ですが、
税引き前では「FX+ヘッジなし」に若干負けてますが
税引き後では上回っています。


これはなぜかというと、
ファンドの損益とFXの損益が通算できず、
利益の出たほうに一方的に課税されるため

です。


残念ながら税法上、これは仕方がありません。

もし合法的に損益通算する方法があれば、
もしかしたらパフォーマンスを上げられる可能性も
あったんですけどね…。


税法に詳しい人がいたら、
教えてくださいw


まとめ

為替ヘッジ付き外債のヘッジコストを下げる目的で、
FXによるヘッジコストのシミュレーションを行いました。

が、以下の結論を得ました…


  • ヘッジ付きファンドのヘッジコストが意外に(失礼。)低い

  • 税制上の問題で、FXによるヘッジはリスクが高い。


うまくいくかも?と思い始めたシミュレーションですが、
見事に返り討ちにあいました(笑)


ということで、為替ヘッジをしたければ
素直にヘッジ付きファンドを購入するのが合理的みたいです。




参考ブログ

「ヘッジ外債は理論的には無意味だし、見るべきものはない」
とタカをくくってましたが、以下のブログやサイトの記事に触発され、
FXヘッジとのコストを比較をしてみました。


残念ながら僕の結論に新鮮味はありませんでしたが
新たな気づきを与えてくれて感謝!




合わせてお読みください。


ps.

努力や投資法とは無関係に、こんなに資産が変わることはご存知でしたか?


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こんにちは、林FP事務所代表の林健太郎です。ブログご訪問ありがとうございます。

工学博士(阪大)、個人投資家。投資歴は10年以上。金融機関に属さず、保険・証券の販売に一切関与しない、完全独立のファイナンシャルプランナーです。アラフォー、2児の父。

今後、日本では好むと好まざるとにかかわらず、どんどん自己責任が問われていくようになるでしょう。自助努力で資産形成していくこと、そしてその方法を中立な立場で伝えていくことが大切だと考え、独立して活動しています。

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