J-REIT vs TOPIX。人気のJ-REITに投資のメリットはあるのか?

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最近話題の、J-REIT。

現物不動産投資は大きな金額を借り入れ、
レバレッジを効かせて行なうのが普通です。

一方J-REITは日本の不動産に分散投資し、
権利を債権化することでレバレッジを効かせなくてもよく、
また流動性リスクや個別物件からくるリスクも低下させた
一見、優れた投資商品です。


そんなJ-REITが日本株の上昇と共に
高い注目を集めていますが、ここは投資ブログですので
本当に投資すべき対象なのかどうか、
冷静に、基本に立ち返って分析していきましょう。


J-REITのメリットとデメリット

J-REITの基礎については、例えばこちらのページ
そもそもJ-REITとは?|投資信託協会
を読んでいただければすぐに理解出来ると思います。

簡単にJ-REITのメリットとデメリットをまとめると、

まずメリットは


  • J-REITはその投資証券が上場しており、流動性を確保している。
  • 複数の不動産へ投資することで、高いリスク分散効果がある
  • 収益の90%以上を分配金として投資家へ還元する
  • 不動産の専門家に運用を任せられる

になります(投資信託協会より抜粋w)。

真面目な話、現物不動産投資というのはリスクがありすぎて
例えば金利抵抗力が低く、一般投資家には向きませんが
REITならリスクはあくまでも出資金の範囲内で済むので
そういう意味で安心。


一方デメリットは不動産市場や金利のリスクに加え、

  • J-REITは運用「会社」なので、倒産のリスクがある
  • 倒産までいかなくとも、上場廃止になると換金が困難になる

ということがあります。

基本、REITは分散投資しているので倒産リスクは低かろうと思いますが、
通常のETFとは異なる部分もあるので注意は必要でしょう。

J-REITについてより詳しい情報が必要であれば、

JAPAN REIT

などのREIT専門ポータルサイトを参考にしてみてください。
(上記サイトにはなぜか東証REIT指数連動型がないのですが…情報不足?)



J-REITに投資すべきか?

REITはかなり優れた投資スキームであり
不動産投資に興味のある投資家にとって
メリットは大きいと思います。

ただし…。

現時点ではNAV(理論価格)からの乖離が大きいものが多く、
御世辞にも割安であるとは思えません。
(インデックス型は、そうでもないみたいですが)

これは個人的な考えに過ぎませんので、
「いや、NAVから乖離しているからこそ、人気があっていいんだ」
という見方も当然あると思います。

そこは各投資家が自由に考えていいところだと思いますが、
少なくとも「長期投資」のポリシーには合いません。

もう一つ長期投資に合わない理由は
積極的な「分配金」の存在です。

REITなので家賃等の不動産所得を分配するのは
当たり前といえば当たり前で、だからREITが悪いというわけではないのですが
良くないのはその「投資効率」です。

長期投資の醍醐味は「複利」であり、
10年、20年と経って資産が急勾配で上昇していくことが
期待できるのがいいわけです。

ことさらに分配利回り、配当利回りの高さを気にする人がいますが、
それはどちらかというと「邪道」であり、
投資がわかってない人です。

配当というのは、
長期投資ができない方、例えば超高齢で
もうあと5年も生きられないだろう…
と観念されている方で、どうしても配当じゃなきゃイヤだ!
という方であれば、まぁ配当でもらってもいいかもしれない、
というレベルのものです。

基本的には配当でもらう必要性は全くありません。
必要なときに自分で換金すればいいだけなので。

話は逸れますが、配当をエサにして投資商品を売るのは
「あざとい」なぁと思います。


お金を殖やすための投資を考える場合は「配当+評価損益」であり
それをさらに複利で効率的に増やすのが理屈であって、
それ以外はありません。

「配当利回り」などという文言を見たら、
疑ってかかるぐらいがちょうどいいでしょう。

売り手である投資のプロはそんなこと十分理解しているはずですが
「配当にニーズがあるから」などと寝ぼけた事を言って
顧客をけむに巻こうとする姿勢はとても誠実には見えません。

まぁ彼らも営利目的でやっていることですから
あまり厳しく言っても可哀想だとは思いますが、
少なくとも顧客のためを思ってやっているのではない、
(あくまでも、会社のため…)
ということは覚えておいていいと思います。


ちなみに、なぜここまで配当商品が売れまくっているかというと、
「時間割引の効果」をうまくセールスに利用しているからです。

時間割引の効果とは、
「ヒトはより早くもらえるものに大きな価値を感じる」
という行動経済学(心理学)で確認されている効果のことで、
配当もこれに当たります。

だから、無配当や年1回の配当よりも、
3ヶ月に1回とか、毎月の配当に人気があります。

保険のお祝い金なんかもそうですね。

そもそも配当や祝い金というのはもらっているのではなくて
自分の財布から取り出しているだけですし、
投資の合理性は一切ありません。


多分、毎月分配型が好きな人たちは、
金融機関から見たら「カモ」に見えていると思います。

配当を受けてしまうと当然投資効率が低下して
長期的には大きな損になる、ということを
投資家として一日も早く理解しなければいけません。


…さて、話が逸れまくりましたが(笑)

(長期)投資はあくまで


  • 10年、20年の長期で考えて利益が出ることを期待できる銘柄を
  • 複利で大きく育てていく

のが目的です。

年金生活に入ったとしても、現代人の余命は長いですから、
65歳からでも複利で運用すべき時代です。

というか、合理的に考えるなら、
死ぬその瞬間まで複利で運用すべきでしょう。

そういう意味で、J-REITはここのところのアベノミクス効果という
短期決戦(数年から、せいぜいオリンピックまで)で大きく上昇すると考えるなら
投資対象かもしれませんが、資産運用や長期投資には向きません。

不動産バブル崩壊の前にきちんと逃げられる自信のある人限定です。
(僕はないなぁ)


普通の企業も、不動産は持っている

でも不動産のバブルは気になる。
そこから少しは利益を上げたいなぁ…

というあなた。

大丈夫です。

たとえTOPIXであったとしても、指数に採用されている銘柄で、
不動産を所有したり、不動産に投資したりしている
企業は少なからずあります。

したがって、不動産がバブったら、TOPIXもその影響を受けます。

といいますか、
不動産(地価)の恩恵というか影響をモロに食らったのが
90年代日本のバブルとその崩壊だったわけですから、
地価の影響を受けるな、という方が無理というものでしょう。


話ばかりでも信ぴょう性がありませんから、
数値で確かめてみましょう。

東証REIT指数とTOPIX指数がどれぐらい似ているか
その相関を計算してみます。

直近5年間のデータ(パッシブ運用のファンドデータをYahooから引用しました)
を使って計算しました。

2014-09-20 12.39.17
2014-09-20 12.39.48

月間リターンの相関係数:0.51
年間リターンの相関係数:0.80

(完全逆相関が-1、完全正相関が1)

ということで、ほぼ、
同じ動きをすることが分かると思います。


したがって、TOPIXに投資していれば、
コストも安いし、それが賢明だと言えますね。


ps.

努力や投資法とは無関係に、こんなに資産が変わることはご存知でしたか?


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こんにちは、林FP事務所代表の林健太郎です。ブログご訪問ありがとうございます。

工学博士(阪大)、個人投資家。投資歴は10年以上。金融機関に属さず、保険・証券の販売に一切関与しない、完全独立のファイナンシャルプランナーです。アラフォー、2児の父。

今後、日本では好むと好まざるとにかかわらず、どんどん自己責任が問われていくようになるでしょう。自助努力で資産形成していくこと、そしてその方法を中立な立場で伝えていくことが大切だと考え、独立して活動しています。

子どもにも安心して教えられる資産運用法を中心にお伝えしていますが、まだまだ「投資=難しい&ギャンブル」「投資=売買でドキドキ&忙しい」と誤解している方も多く、長期投資の考えを広めていけたらと思っています。

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