家計の実態がよく分かる「金融行動調査」から、日本人の「今」を推察してみました。

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金融広報中央委員会から
「家計の金融行動に関する世論調査」[二人以上世帯調査]
という世論調査が発表になっています。

今回僕が見たのは二人以上世帯(家族世帯)のデータですが、
さもありなん、というものから気になるデータまで
いろいろありましたので面白そうなところをピックアップしてみました。


より詳しい、興味深いデータは上記PDF内にありますので
合わせて参考にしてください。



家計世論調査、資産の部

ここのところの株式市場の好調などから
金融資産がどうなっているか気になるところです。

まず、金融資産が「増えた」という世帯の、その増えた理由です。

2014-11-07 17.44.04

2013年、2014年は株式、「債券価格の上昇により…」という理由が
ピョコンと跳ね上がっています。

ご存知の通り、アベノミクスによる株価復調の影響ですね。

ちなみに、過去の2005〜2006年の株価好調期も、同じく上昇しています。

ここから分かるのは、株式投資している方は
ほぼ「日本株」だろうと推察されます。
(まぁ、日本株と外国株との相関も高いので、断定はできませんが)

債券とも書いていますが、債券はもっと以前からダラダラ上昇していますから、
株式か債券かと言われれば、株式のはずです。

次いで金融資産の保有割合ですが

2014-11-07 17.23.13
有価証券の比率はほぼ変わらずで2014年は16.8%。

上の傾向から、有価証券は「日本株」が多いでしょうから、
株式に投資している人が少ない上に、ほぼ日本株ということで
国際分散投資への道のりは長そうだなぁ…という印象です。


それ以外で注目なのは有価証券以上に多い生保で、なんと18.0%。

損保を合わせたら金融資産の20%を超えてしまいます。
日本人は保険好きだとよく言われますが
このデータからもそれがよく分かりますね。

保険商品の20〜40%程度は保険会社の経費(取り分)
ですので、やや乱暴な計算ですが、金融資産の20%の20/(100-20)〜40/(100-40)
つまり資産の約5〜13%程度を保険会社に貢いでいる格好になります。

これはデカイ。
こんなことしてたら、そりゃ資産もたまりません。

生保、損保はさっさと見直しましょう。

バブル時の高利回りの保険(お宝保険)とかなら
また話は別ですが…。


次いで金融資産保有の目的ですが、

2014-11-07 17.51.59
病気などの備えを抑えて、老後不安が2年連続1位となっています。

老後不安の上昇傾向はここ10年程度のトレンドになっているようで、
少子高齢化や財源問題は簡単には解決しないでしょうから、
今後もこのトレンドは続くのでしょう。



家計世論調査、負債の部

過去1年間、家計運営が「思ったより苦しかった」世帯は52.6%(前年51.0%)と上昇した

とのこと。
これは恐らく、消費税増税の影響ではないかと思われます。

実質賃金が目減りする中での消費税増税ですから、
それはまぁ、運営が苦しくなってしかるべしです。

とはいえ、びっくりするほど上昇しているわけではなく、
意外と影響は少ないのか?とも思われます。

消費税10%の是非が議論される中、
こうしたデータをしっかり注視したいところです。


ちょっと心配なのは

「現在生活設計を立てていないし、今後も立てるつもりはない」世帯は 22.4%と前回(19.9%)比上昇した

という傾向。
これは頂けません。

しかも2.5%上昇と、結構な上昇です。

もしかしたら金融資産が増えているから
楽観的な人が増えてしまっているのかもしれませんが
なんとかのミクスでたまたま増えた資産と、家計の長期計画の重要性とはなんら関係ありません。

老後不安が増大している昨今なわけですから、
やはりしっかり生活設計して欲しいな、と思います。


もちろん生活設計したからといって
その通りに事が運ぶわけではないのですが、

仮に予想外の事態に陥ったとしても
設計や計画があればそれを元に解決策を探れますので
うろたえたり、非合理的な行動を取ってしまうリスクを減らせます。

結果として、それがあなたの資産を守ってくれます。

ちなみにもう少し付け加えると、
資産が増えたというのは名目であって、
インフレ率や円安の影響を考えると、
実際にはそれほどでも無いはずです。

特に、海外によく行く人や海外在住の日本人などは
円の価値が目減りすることで生活コストが急上昇していて、
海外から見ると日本円ばかり持っている日本人は
「貧しく」なったように見えています。

なんでも相対的なのでそれだけを取り上げて「悪だ」というつもりはありませんが
頭の片隅に入れておいて損はない事実です。



家計世論調査のまとめ

家計の金融行動に関する世論調査をネタに、
いろいろと気になる傾向についてピックアップしてみました。


ちなみにこの世論調査データ、
「家計の資産・負債や家計設計などの状況を把握し、これら
の公表を通じて金融知識を身につけることの大切さを広報すること」
という目的があるようです。


資料からいくつかグラフを抜粋し、眺めてみましたが、
「金融知識を身につけることの大切さ」に
僕も一役買えたなら幸いです。


ps.

努力や投資法とは無関係に、こんなに資産が変わることはご存知でしたか?


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こんにちは、林FP事務所代表の林健太郎です。ブログご訪問ありがとうございます。

工学博士(阪大)、個人投資家。投資歴は10年以上。金融機関に属さず、保険・証券の販売に一切関与しない、完全独立のファイナンシャルプランナーです。アラフォー、2児の父。

今後、日本では好むと好まざるとにかかわらず、どんどん自己責任が問われていくようになるでしょう。自助努力で資産形成していくこと、そしてその方法を中立な立場で伝えていくことが大切だと考え、独立して活動しています。

子どもにも安心して教えられる資産運用法を中心にお伝えしていますが、まだまだ「投資=難しい&ギャンブル」「投資=売買でドキドキ&忙しい」と誤解している方も多く、長期投資の考えを広めていけたらと思っています。

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