教育贈与非課税、延長。だが子育てに拡大するのは…

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日経新聞電子版に
教育贈与の非課税、2~3年延長 子育てに拡大も
という記事が掲載されました。


現在、高齢者に偏る資産の若年者への移転という
非常に重要かつ繊細な社会課題を解決する一つの方法として
注目されていますが、

贈与される側の意識次第では、逆効果になるかもしれません。



教育費目的の非課税贈与は歓迎

まずこの制度のあらましですが


  • 教育資金に限り、子・孫一人につき1500万円まで贈与税がかからない

というものです。

実質的な負担が大きい現在の親世代のことを考えると、
事実上、おじいちゃん、おばあちゃんといった
高齢者世代から孫への資金移転が多いようです。


この制度、2015年末までの時限措置だったのですが
制度が始まって以来、6万7千件の贈与口座が開設され、
目標を上回るハイペースで利用されているとのこと。

これを受けて、延長の検討を始めた、
という流れになっています。



使途制限緩和は慎重に

さて、単なる延長だけならなんの面白みもない(?)
記事だったわけですが、延長に加えて記事には

「非課税となるお金の使い道を広げる案も浮上している」

とあります。

これは狭い意味での教育費だけでなく、
塾や出産費用、ベビー用品などを
含んでいく目論見があるみたいですね。


先日、
子供版NISAは子どもに悪影響も?ご利用は計画的に
にも書いたとおり、
資金使途を明確にしない資産移転・援助は、
子供世代、孫世代の経済的自立を阻む可能性がある

ことを指摘しました。


今回の贈与では、狭義の教育資金だけでなく、
広く子育て費に充てようということですから
そこだけを見ればまずは問題ないかと思いますが

結局浮いたお金は自由に使えるわけで
(お金に色はつかないので)
事実上の多目的贈与との批判もあります。


あまり議論を広げすぎても収集が付かないので
まずは目的通り子育て資金に充てられるとしても
改善の余地はありそうです。



本当に子育てが楽になるには

こうした制度が生まれた背景に
「少子高齢化による世代間負担の不公平感」があるというのは
納得されると思いますが

そもそもの問題として「少子化」というのが
その根っこにあるはずです。

ではなぜ少子化になるのか、
ざっくりと原因を把握してみると


  • 価値観が多様化している(結婚しなくてもOK)
  • 子供一人当たりの教育費が高騰し、資金手当が厳しい
  • 子育てにかかる時間負担が大きい


ぐらいかと思います。

価値観についてはどうしようもないとして

残るは「教育費」と「時間負担」です。


少し考察してみました。


デフレでも爆上げする教育費

教育費に関していえば、
経済原理が働いているとは
言いがたい状況です。

例えばこちらのページ

国立大学授業料(私立との比較あり)|年次統計

(データは総務省統計局の小売物価統計調査


によれば、
教育費はデフレだった20年間なんて関係なく、うなぎ登り
となっていることが分かります。


これは日本に限らず、米国でもそのようです。
というか、米国はもっと酷い状況のようで、

コストパフォーマンス = 生涯賃金 - かけた教育費

が悪化しているというような話も耳にします(ちゃんと調べてませんが)。

教育費をかければかけるほど、
コストパフォーマンスが上がるとはいえない、
ということですね。


「教育の質」という目に見えにくい、
ふわふわしたモノを売っている教育機関の
「成果の見える化」努力が今後一層必要といえるんじゃないでしょうか。


また我々親世代としても

「学費が高いから教育水準も高そうだ(という漠然としたイメージ)」

「歴史があるからしっかりしていそうだ(という漠然としたイメージ)」

に惑わされること無く、
しっかりと取捨選択していく必要がありそうです。

実際、費用はかけなくてもよい教育をしてくれる
教育機関は探せばありますので。



時間が足りない…

僕も嫁さんと少子化問題について
しばしば議論するんですが、総じて

「保育所が少なすぎる」

という点で意見の一致を見ています。


これについては本当に早く何とかして欲しいと
思いますが、厚労省、文科省とも
なかなかそのヘビー級の腰を上げてくれる気配がありません。


恐らく現実的な解として保育所は入所基準が厳しすぎるので


「お金はだすから、せめて保育時間を伸ばしてよ!」


というニーズを汲んでくれる幼稚園の数を
増やすしかないかと思います。


少ないながら、現在でもそういう幼稚園はあって
実際ウチでも利用していた時期がありました。


教育費目的の贈与が増えれば、
幼稚園側としてもビジネスチャンスではないかと思います。


ただこれでも、3歳未満の待機児童問題は
残ってしまいますが(法改正をせつに望む)
時間が足りないという問題を少しは緩和できます。


使う側(親世代)としては、
長時間面倒を見てくれる幼稚園を探し、
積極的に利用していくことで市場が拡大する可能性がありますね。



まとめ

教育費贈与の非課税制度をネタに少々まとまりなく書いてしまいましたが

結論としては


  • きちんと教育費、養育費として使うための贈与は歓迎

  • とはいえ親として資金管理は厳格にしたい。「金があるから私立へ行かそう。」などという短絡的な発想から抜け出せなければ、いくら金があったって根本問題は解決しない(教育機関にカモられるだけ)

  • 保育所の増設、幼稚園の保育時間延長は、ビジネスチャンスと捉えて是非拡大してほしい。親世代としても積極的に利用したい。



ということで、少子化対策の刺激になればと切に願います。


ps.

努力や投資法とは無関係に、こんなに資産が変わることはご存知でしたか?


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こんにちは、林FP事務所代表の林健太郎です。ブログご訪問ありがとうございます。

工学博士(阪大)、個人投資家。投資歴は10年以上。金融機関に属さず、保険・証券の販売に一切関与しない、完全独立のファイナンシャルプランナーです。アラフォー、2児の父。

今後、日本では好むと好まざるとにかかわらず、どんどん自己責任が問われていくようになるでしょう。自助努力で資産形成していくこと、そしてその方法を中立な立場で伝えていくことが大切だと考え、独立して活動しています。

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