税金回避の効果を過去データの年率で計算。この効果だけでも長期投資の価値は十分あります。

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「分配金は再投資すべし」

とは、よく言われることです。

理由は再投資したほうが投資効率がいいからなんですが
では、具体的にどの程度の効果があるのでしょうか。


過去データを元に、検証してみました。
年率ベースで見ると、かなりインパクトがあります。


分配金を再投資したときと、しないときの比較

以下、株式やREITの配当とファンドの分配金は厳密には異なりますが
ファンド分配金の原資は配当ですので
ここでは分配金と統一してお話します。


さて、毎月分配型ファンドの効率が悪いのであれば、
その逆の全く分配しない(分配再投資)投資は
どれぐらい効率がいいというのでしょうか?

MSCI世界株式インデックスの過去データ(1987年から2014年)を元に
検証してみましょう。


MSCI全世界株式インデックス(MSCI ACWI)の「分配金再投資あり/なし」の価格推移(1987-2014)
2014-12-10 14.54.00 (データ元:MSCI Indexes)

青が分配金再投資ありの場合、
赤が分配金再投資なしの場合です。


グラフのうち、
分配金再投資なしでは2014年末に約4.2倍、
分配金再投資ありでは同様に7.8倍程度になっています。


その差、なんと約1.9倍。


これだけでも、再投資の威力が伺えますね。


でも実はこれはフェアな比較ではありません。

というのも、再投資なしの場合は
分配金を手元に受け取っているはずで
それを加えたトータルリターン(TR)で
比較しないといけないからです。


詳しい計算手順は省きますが、
分配金再投資金リターンが期間リターンの約半分とし、
さらに分配金再投資金には課税されないと仮定すると
緑のグラフの「分配金再投資なしTR」のようになります。


トータルリターン比で見ても、
再投資あり/無しで約1.4倍ほどの差になる計算。


これは、年率に換算すると
年利約+1.7%のインパクトです。


毎年1.7%の追加リターンは、
かなり大きいですよね。


いまいちピンと来なければ、

  • 信託報酬: 0.5%
  • 信託報酬: 2.2%

のどちらのファンドがいいかを想像してみるといいと思います。

加えて毎月分配型ファンドの信託報酬は1〜2%台のものが多く、
仮にACWIに投資するファンドの信託報酬を1.0%とし
分配金を受け取る設定にしてしまうと

実質的に

1.0+1.7%=2.7%程度

の年間コストがかかっていたと想定しても
おかしくないというわけです。

これはかなりの高コストですよね…。


もちろんこの数字は簡易的に計算したものですから
前提を変えれば数字も変わってきます。

また過去の実績を元にしていますので
将来の追加リターンを保証するものでもありません。


ですが、再投資すれば少なくとも課税の繰り延べ効果は
着実に得られますし、投資が長期になればなるほど
その効果も大きくなっていく傾向があります。


逆に言えば、分配金を再投資しない
毎月分配型のようなファンドは、
このような美味しいリターンを
みすみす放棄していることになりますね。


このような事実があるからこそ、
ファンドはなにも考えずに「分配金再投資」でOKなんです。

分配金を再投資できないようなファンドは
そもそも選ばないようにしましょう。


分配金を再投資しながら、現金が必要になった都度
必要な分だけ解約すれば何の問題もありません。


ps.

努力や投資法とは無関係に、こんなに資産が変わることはご存知でしたか?


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プロフィール


こんにちは、林FP事務所代表の林健太郎です。ブログご訪問ありがとうございます。

工学博士(阪大)、個人投資家。投資歴は10年以上。金融機関に属さず、保険・証券の販売に一切関与しない、完全独立のファイナンシャルプランナーです。アラフォー、2児の父。

今後、日本では好むと好まざるとにかかわらず、どんどん自己責任が問われていくようになるでしょう。自助努力で資産形成していくこと、そしてその方法を中立な立場で伝えていくことが大切だと考え、独立して活動しています。

子どもにも安心して教えられる資産運用法を中心にお伝えしていますが、まだまだ「投資=難しい&ギャンブル」「投資=売買でドキドキ&忙しい」と誤解している方も多く、長期投資の考えを広めていけたらと思っています。

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