その医療保険、使えなくなるリスクは考慮されていますか?

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先日の「保険の罠」特集号をご紹介後、大変反響がありました。

特に「県民共済の更新ができなかったので、保険を更新できないリスクもあるのではないでしょうか?」といった興味深いコメントをいただきましたので、今回取り上げてみたいと思います。

この記事で、「保険が使えなくなるリスク」について学び、より賢い保険の活用法を習得しましょう。


あなたの医療保険、使えなくなるリスクは考慮されていますか?


この記事で学べること


  • 保険そのものが持つリスクが分かります。

  • リスクを回避しながら、賢く医療保険を活用する方法を学べます




動画も撮ってみました(顔出しはしてません。。。)




保険の罠特集号に反響をいただきました!


前回こちらの記事

「保険の罠」特集はもうチェックしましたか?コスパの高い保険の掛け方を学ぼう。



を公開したところ、読者のみなさまから大変反響をいただきました!

ありがとうございます。

僕も記事を書いた甲斐があったというものです。

いくつか具体的なコメントを頂いたのですが、こちらのコメントが読者の皆さんのお役にも立ちそうなので、シェアおよび僕なりの見解を回答いたしますね。

結論から言えば、共済にせよ終身医療保険にせよ、全てのニーズを満たしてくれる都合のいい保険というのはありません。


そのことを理解するために、まずはAさんから頂いた熱い(?)コメントをご覧ください。

こんばんは、いつもメルマガをありがとうございます。ちょうど今保険の見直しをしており、タイムリーな内容でした。
(ご紹介いただいた雑誌は残念ながら店頭にはありませんでした。週末図書館に行ってみます。)

実は、50代の夫が県民共済でお世話になっているのですが、高血圧の薬を飲むようになりました。(これは体質らしく義父も高血圧でずっと薬を服用していたそうです)

すると県民共済の告知事項でひっかかり、65歳以降は継続できない、と言われました。

詳しく言いますと、昨年秋に商品の見直しがあって今入っている商品が新規取扱停止となり、新商品がでたそうです。

加入当時は65歳以降は熟年共済に入れます、ということだったのですが、確認したところ、取扱停止となった保険に入っていた人は60歳までは現状維持ですが、61-65歳までは現行の半額、そして65歳以降は熟年共済に移行はできず、新たに告知事項確認して入り直さなくてはいけないそうなのです。でも、薬を飲んでいるため加入は無理ですね、と言われてしまいました。

梯子を急に外されてしまった感があります。

またこのところの外国人受け入れ政策の転換などで、頼みの健康保険制度や高額療養費の制度がいつまで機能するか、正直あてにできないように思えて、遅まきながら民間の保険会社を調べ始めました。

健康保険制度があるから民間の医療保険は不要、と思っていましたが、急激な社会の変化に伴う制度の変更の可能性や共済の告知事項アリの場合の門前払いなど予想もしなかった事態となりました。

こんなケースもありますよ、ということで先生に愚痴がてらメールさせていただきました。

これからもメルマガを楽しみにしております。

これから急に寒くなるそうですので、お体ご自愛ください。



Aさん、どうもありがとうございます!
お気遣いまで頂いて恐縮です。

愚痴がてらということですが、いえいえ、全然問題ないですよ!


問題ないどころか、読者の皆さんも多分気になっているところなんじゃないかなと思います。


ちなみにAさんは勉強されているようですが、高額療養費制度というのはざっくり言えば月の自己負担額に上限を設け、医療費負担を一定以下にしましょうという制度です。

収入によって変化しますが、大多数の人は月8万円+αぐらいの医療費負担で治療が受けられます(差額ベッド代や食事代は別)。長期入院となれば4ヶ月目以降はさらに負担が減って、同44,400円が上限となる人が多いでしょう。

詳しくは高額な医療費を支払ったとき(協会けんぽ)もご覧ください。


Aさんのコメントに関する、僕なりの見解は以下の通りです。


保険が使えなくなるリスクって、一体何だ!?


保険というのはリスクに備えるものです。

医療保険は、突然の医療費に備えるための保険ですが、保険そのもにもリスク(予測できない事態)というのがあります。


保険契約が更新できなくなるリスク


保険契約が更新できなければ、その保険はつかえなくなってしまいます。

冒頭の読者さんのお話にもあるように、商品構成が変わって再度告知が必要になれば、契約(の更新)自体ができなくなる可能性もあります。

また商品自体がなくなる事もあります。

この場合、解約しなければ当初の契約どおり使えますが、解約したら再度契約することは出来ません。


またそもそも、保険料が支払えなくなったら保険を解約するか、払済にするしかなくなります。

医療保険の場合、終身払い契約であれば保険料が払えなくなった時点で解約することになります。


保険契約そのものが使えなくなるリスク


もう一つには保険契約が使えなくリスクがあります。

これは言ってみれば時代遅れになるリスクと言い換えてもいいと思いますね。

よくよく考えてみてほしいんですけれども、今人生100年時代って言われているんですよね。そんな時代に、例えばあなたの老後が何年後かと、想像してみてください。

今、あなたが30歳であれば百年先といえば70年後じゃないですか。

まぁ、70年後はもしかしたらおなくなりにちゃってるかもしれないんですけれど、じゃあ後50年後、60年後に実際の老後の生活になってるなって話になると、60年後の医療ってどうなってるのかなってことなんですね。

想像してみてください。

で今現在のトレンドを見るだけでも、入院日数がどんどん減っています。

これは昔は数十日という感じで入院日数があったんですけど、どんどん少なくなって20日とか10日とか、もう今はほとんどの医療は長期入院せずに、後は通院治療していきましょうという流れになってきているんですね。これは医療費全体の抑制の観点から見ても、長期的なトレンドになっています。

もっと言うとまだこれは一般的じゃないんですけど、遠隔医療っていうのも始まってます。

まぁ、さすがに最初の診断は病院に行ってやると思うんですけど、あとはもうご自宅で遠隔医療でいいですよ、在宅でいきましょう、とお医者さんに言われちゃったらその後入院なんてしないわけですね。

例えば今は薬なんかも薬局で受け取ってますけど、まあ将来的には自宅に配送されるみたいな感じで、もう在宅で遠隔診断も治療も全部できて、薬も勝手にドローンで運ばれてくるような、ちょっと今想像するとSFみたいな感じだけど、将来は当たり前かもしれません。

なら、その時の治療費をどうしましょうか、っていうような話になってくる。

これはあくまでも今予測しているだけの話ですので、将来はさっき言った50年後か、60年後か、遠い将来が一体どうなってるかを全てを正確に予測できないんですよね。

この正確に予測できない将来に対して、今、医療保険の契約を結んでしまっているわけです。

医療保険の契約を結んでしまって、入院日額なんぼなんぼですよっていうような契約を結ぶんですけれど、じゃあそれがもし50年後60年後に使えるかって言ったらそれは無理とまでは言えないですけど、使えるかどうかはほとんど博打に近い感覚ですよね。

ですので、特に終身医療保険が本当にメリットがあるのかなっていうのは、よくよく考えてほしいということです。


例えば65歳払済医療保険などがありますが、こういった感じで時代遅れになるリスクは正確に将来を予測できないリスクの一部を被保険、つまりあなたが負担していると考えてください。


これではどっちが被保険者か分かりません。

もちろんその分総支払保険料は低くなる可能性があるのですが、こうした時代遅れリスクをちゃんと天秤にかけて検討したのかどうかというと…そんなことはないですよね。

もちろん保険会社はその点抜かりなく設計していますよ。

保険会社はボランティアではありません。


保険がなければいけない理由はなんですか?


これらのケースを学べば、「契約を更新すれば大丈夫」「終身医療保険だから安心」とはならないことが理解できるはずです。

保険が使えなくなったらどうするか?といった不安が生じるかもしれませんが、そのこと自体、そもそも「保険ありき脳」になってませんか?

保険がないと不安に感じるかもしれませんが、保険がないといけない状況の方が実は不安なのです。

死亡保障に関しては確かに一定の年齢まではメリットが大きいのですが、医療に関しては微妙です。

Aさんがおっしゃるように、今後、高額療養費制度に代表される公的医療保険制度が変わっていく可能性は十分あります。

ただ、公的医療保険と(少なくとも現在の)民間保険は関係がありません

こちらの記事を読んでみてください。

「高額療養費制度が使えなくなるかもしれないから、医療保険が必要ですよ」と言われたことはありませんか?




高額療養費制度がなくなるから医療保険が必要、というフレーズは、短絡的な連想ゲームに過ぎません。

少し可能性があるとしたら、実損填補型の医療保険でしょうか。

例えばこちら。



ただしこちらも給付上限がありますし、更新型ですので将来の公的医療保険の変化に対応できるかどうかは分かりません。

これで高額療養費制度がなくなっても大丈夫とは言えないでしょう。


莫大なリスクを生涯保障してくれ、それでいて保険料が安いなどという都合のいい保険はないのです。

強いて言えば日本の公的医療保険制度がそれに近いですが、これも赤字が膨らんで今ヒーヒー言ってますね。


どこの世界にも、美味しい話なんて、世の中にはありません。


なぜかこちらも美味しいと勘違いしてしまう人が多いようですが。

【警告】飛びついてはいけません。「外貨建て保険」の名を借りた投資商品の甘い罠。




保険で人生なんとかしようとするのはそもそも無理です


保険が役に立つ場面もありますので、保険自体を否定するつもりは僕はありません。

ただし、保険というのはあくまでも人生のごく一部のリスクを(事実上)短期間保障するものと考えてください。

残念ながら、世の中に都合のいい話はありません。


可能な限り、自助努力で保険がなくても大丈夫という状況に持っていくのが本来の姿であり、特に老後は様々なリスクがありますのでどんな目的にも使える汎用的な「現金」が最も役に立ちます


ある意味、自助努力が一番美味しいのです。


ではそのために何が必要なのか?

大事なのはまずあなたのライフプランを立てて、お金の戦略を考えることです。

ライフプランという人生全体の戦略の中で、保険が必要とあらば、いろいろなリスクを想定しながら「ホンマに必要かどうか」真剣に検討してくださいね。


保険の見直し方や、ライフプランについて保険を売らない立場のお金の専門家という視点で僕のメルマガ内で詳しくお話しています。

もしよろしければ、以下のリンクからメルマガご購読くださいね。


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こんにちは、林FP事務所代表の林健太郎です。ブログご訪問ありがとうございます。

工学博士(阪大)、個人投資家。投資歴は20年近く。金融機関に属さず、保険・証券の販売に一切関与しない、完全独立のファイナンシャルプランナー(CFP®)です。アラフォー(?)、2児の父。

今後、日本では好むと好まざるとにかかわらず、どんどん自己責任が問われていくようになるでしょう。自助努力で資産形成していくこと、そしてその方法を中立な立場で伝えていくことが大切だと考え、独立して活動しています。

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