こんにちは。岡田のりかです。
前回に引き続き、妊活に関する記事です。
本日は仕事との両立について。
妊活をしている人が不妊治療に踏み切ると
多くの人が仕事との両立についての問題に直面します。
本記事は、厚生労働省で取り組まれている政策のひとつ、
に着目して、問題点や課題を整理してみたいと思います。
目次
仕事と不妊治療の両立の困難さの理由は、
2つの視点からみることができます。
調査資料の中でも触れられているように、
難しい理由としてあげられるのは
主に以下のようなものがあります。
これは実際に経験してみたいことには
本当の大変さは理解できないかもしれません。
ただ、こういった状況であることが事実として
国の政策として検討され始めているというのは
大きな前進ですね。
不妊治療の実態の認知度を調べる調査も行われています。
これは
『「不妊治療というのはこんなに大変なんだよ。
実際に、不妊治療している人がこれだけいるんだよ。」
という事実を知っていますか?』
という調査なのですが、
この結果がなんと、
調査対象者約2千名の中で、
「ほとんど知らない」
または
「まったく知らない」
と答えた人が
73%!!!
なんです。
「不妊治療をしている人の状況を理解してほしい」
という前に
そもそも知らないんですから、
まだまだ認知を広めていくことが必要そうですね。
育児休暇だって、
ひと昔前までは同じような状況でした。
私自身も、昔、職場の上司に
「仕事をバリバリしている女なんてかわいくない」
とか
「女性は子どもを産んだら仕事をやめて家にいないと子どもが可哀そうだ」
なんていわれたこともありましたよ‥。
今そんな発言したら、大問題になりかねませんよね。(笑)
でも、育児と仕事の両立についての理解は
ここ十数年で大きく前進しています。
(保育園の待機児童問題など、新たな問題が生じてきていますが‥)
そう考えると、不妊治療についても
今はまだまだだけど、
10年、20年経ったら周囲の理解の状況は
大きく進んでいるのでしょう。
この問いに対する答えは、
正解はこれ、というのがないのが正解なのですが‥。
「やめる」という決意をした方の考えも尊重するべきですし、
一度決意したら、それを前向きにとらえるべきと思います。
でも、国で「仕事と不妊治療の両立について」を
課題として取り上げるくらいですから
『できれば続けたい』
と考えている方がとても多いのが事実でしょう。
実際に、どれくらいの人が両立しているのかをみてみましょう。
調査での回答者256名の内訳はこうです。
両立しているのは、全体のたった半分くらいですね…。
残念なことですが、
数字にも、厳しい状況があらわれています。
両立させることのメリットとして
まず考えられるのが、経済的なメリットですね。
これは、FPという立場からも
非常に大きくかつ皆さんに共通したメリット
であることは事実として言えます。
特に会社員の方でしたら、
継続的な手取収入はもちろんですが、
将来の年金の金額にも大きく影響します。
不妊治療が成功して産前産後・育児休暇をとるときの手当も
それはそれはありがたいものです。
もちろん経済的なメリットだけではありません。
仕事そのものを楽しんだり
生涯の仲間を得たり
スキルを磨いたり。
人生100年時代ですから、
これから過ごす後半の人生を充実させるために
できることもたくさんあるでしょう。
何が問題なのか?
をまず整理してみましょう。
そうすると、
と、問題を分類することができます。
対策はそれぞれに違いますので、
まずは客観的に問題を分析してみましょう。
そうすれば
も整理しやすいはずです。
同じ悩みをもつ仲間を探すのもおすすめです。
実際の友人・知人と話せると一番いいですが、
SNSなどでつながることもできるでしょう。
参考までにご紹介しますね。
(職場)環境に問題があるときの対策のひとつです。
厚労省のページに
不妊治療連絡カードのフォーマットが公開されています。
これは、受診したときに
お医者さんに書いてもらって、職場に提出するものです。
宛先は「事業主殿」とあります。
治療の時期や、特に配慮が必要な事項について
正式な形で職場に伝えることができるんですね。
言葉で伝えることが難しい場合に
使うことを検討されてみてはいかがでしょうか。
もし職場に理解者が全然いない場合には、
その状況を打破するための第一歩になるかもしれません。
「仕事と不妊治療の両立」については、
これからも記事に定期的にとりあげていこうと思っています。
両立していこうと考えている方のお役に立てる情報を
これからもお伝えしていきたいと思っていますので
これからもどうぞよろしくお願いいたします!
著者:岡田 のりか
FPオフィスナチュール代表/ファイナンシャル・プランナー
大学時代は経営学/会計学を専攻。会計事務所/監査法人勤務を経て2016年にファイナンシャル・プランナーとして独立。コラム執筆や個人相談を中心に活動中。
メールマガジン「明るい!妊活マネーレッスン」にて、妊活に悩む30代・40代の女性を応援中。高齢出産の女性の未来を明るくすることを目指す。ファイナンシャル・プランナー(AFP)/米国公認会計士(ワシントン州ライセンス)
ホンの少しの知恵で不妊治療費300万円を用意できるとしたら…
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