「5人家族で食費月2万円台!」記事について考えること

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こんにちは。林FP事務所です。

少し前のことですが、とあるサイトで「5人家族で食費月2万円台」という記事があり、話題になりました。目にした方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、その記事を題材に家計について考えたことを書いてみたいと思います。

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その記事の内容をざっくり書くと、
  • 対象のご家族は子供が3人の5人家族
  • 時短を目指した買い物を心がけていたら、買い物の無駄も省くことができた
  • 一週間の買い物が5000円以内をキープでき、結果食費が月2万円台を達成
  • スーパーでの実際のお買い物をレポートし、コツ、ポイントを紹介
といったものでした。

それに対し、TwitterなどのSNSでは
  • 5人家族で2万円台なんて無理
  • そもそも記事内で紹介されていたスーパーでの値段で買える店など自分の周辺にはない
  • 普段食材の買い物をしない家族に、このような食費が成り立つと思われたら困る
など、多くはあまり歓迎されない意見で話題沸騰となりました。

食費2万円台!という数字に惑わされない


確かに、この記事を読んでいると、このご家庭では食費が月に2万円台で収まり、なおかつきちんと食事も摂れて貯蓄もできている、それはそれですばらしいことだとは思われます。

しかし、それはあくまでこのご家庭でのことです。

この家族がそうだからといって、5人家族で食費が3万円を超えると使いすぎ!?となるのは違います。

その人やご家族なりの、状況や価値観があり、ご家庭によって適正な家計は異なるからです。

そもそも、この食費2万円台が可能なのは、
  • キャベツが一玉50円台で買えるスーパーが行動範囲内にあって
  • 日本人の食卓に欠かせないお米はもしかすると食費外(親戚にもらってるとか)かもしれず
  • 外食費は食費とはカウントしない
などの状況があるからこそなのです。

他の方の家計簿の食費だけを見て、自分の家計簿と比べて一喜一憂する必要はまったくありません。立地や環境、季節、天候によって、食材が買える値段は異なりそれだけ差が出るのが食費です。

さらに、家計簿の付け方、費目の分け方によっても大きく差が出てきます。

ここで例として、サラリーマンの夫、主婦の妻、小学生の子供が2人いるご家庭が2軒あるとします。その一家の平日の昼食代を見てみましょう。

Aさん一家:夫は人数の多い職場にお勤めです。昼食は会社が契約しているお弁当業者からの配達制度のようなものがあり、その費用は給与から差し引かれています。妻は昨日の残りをリメイクしたり、ちょっと作ったりして食べています。時々ママ友とランチに行きますがランチ代は自分のお小遣いから出しています。子供2人は公立小学校の学校給食です。

Bさん一家:夫はコンビニでお弁当を買ったり、時々同僚と外食したりしています。その分のお金を家計から月にいくらと決めてあらかじめ出しています。妻はランチにはめったに行きませんが、時々買い物のついでにお惣菜を買います。子供たちは私立校でお弁当を持っていきます。

Aさん一家とBさん一家の平日の昼食にかかっている額と「食費」として家計簿に載る額は下の表のようになります。


平日の昼食以外の食費がどちらも5万円だった場合、家計簿上のトータルの食費はAさんは51,500円、Bさんは74,600円になります。どうでしょうか。食費5万円台と7万円台では印象はかなり違いますが、実際に昼食代にかけている額はBさんの方が5,000円多いだけです。この例を見ただけでも、昼食のとり方や家計簿の費目次第で「食費」は2万円以上変わってきてしまうのです。

そして、家計の「これでいい、これがいい」を食費一つに絞って考えること自体、あまり意味はないでしょう。

家計について見直す際には、食費だけを気にし、やみくもに切り詰めるのではなく、まずは月や年単位のトータルで収支がどうなっているのか、どうしたいのかをまず考えていく必要があります。

なぜ家計を管理したり、節約をしたりするのかといえば、将来必要なお金を貯めるためであったり、お金の不安なく生活するためであったり、年に一度楽しく旅行をしたり、といった目的があるからでしょう。

目先のインパクトのある「5人家族食費2万円」に惑わされず、自分なりのバランスの取れた家計を目指して行くことをまず考えていくと良いと思います。


この記事で書かれていたヒントになることとは?


この記事では「5人家族で食費月2万円台!」という数字が独り歩きしてしまい(出す側も押し出していたので当然ですが)辛口意見が多く残念なことになってしまいました。

が、節約をしたいならそのヒントになるようなことがこの記事には色々書かれています。

何も考えず買い物をしてしまうとつい膨らんでしまうのが食費です。それを避けるための行動が具体的に書かれていました。もうやってるよ!ということもあるかもしれませんが、確認してみましょう。

この記事では時短という言葉が多く登場します。具体的には
  • スーパーの回り方を決め、制限時間を設けて買い物する
  • 調理の無駄を省くために、土付きの野菜は避ける
などです。

確かに制限時間を設けるのは良い策だと思います。時間を決めていると記事にも書かれている
  • 無駄使いしそうなゾーンに近づかない→不要なものをつい買ってしまうのを防ぐ
ということも出来ますよね。

また、
  • 支払いはスマホでさっと済ませる、ポイントと紐づけする
と、キャッシュレス決済のポイント利用についても言及されています。

お店のポイントカードの活用はされている方も多いのではないかと思いますが、さらに、キャッシュレスを上手に利用すると、そのポイントを貯めることができます。9月からはじまる、マイナポイントも上手に利用できれば良いですね。

キャッシュレスの利用は、複数のお店を使う場合でもキャッシュレスを一種類に決めておくと、ポイントを集中させられ効率よくためられおすすめです。併せてポイントの使い方も調べて考えておくと良いですね。


まとめ


お金関係の記事にはみんな敏感になります。お金の話は友人とはあまりしないだけに、気になってしまうのでしょう。

しかし、こういった記事を読むときにはより客観的な視点が必要です。

特にインパクトのある数字に惑わされず、自分の家計のにヒントになるようなことはないかな?というくらいの気持ちで読むことができるといいですね。


ps.

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工学博士(阪大)、個人投資家。投資歴は20年近く。金融機関に属さず、保険・証券の販売に一切関与しない、完全独立のファイナンシャルプランナー(CFP®)です。アラフォー(?)、2児の父。

今後、日本では好むと好まざるとにかかわらず、どんどん自己責任が問われていくようになるでしょう。自助努力で資産形成していくこと、そしてその方法を中立な立場で伝えていくことが大切だと考え、独立して活動しています。

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