「医療保険を解約するかどうか悩んでいます」

今日は頂いたご質問に
回答したいと思います。

ご質問の趣旨は

「今契約している医療保険を
継続するか、解約するかどうか」

です。

ご相談内容


保険について・・・
医療保険が必要か否か、私自身ずっと考えてきました。
20台で加入した掛け捨ての医療保険は更新までの10年間一度も使うことなく終了。
非常にもったいないことをしました。
しかし30代に入って何度かの手術・入院を経験し、今現在加入している医療保険は
その度に保険金を受け取っています。
現在の医療保険は今時点でプラス。これからどうするか・・・
またまた悩ましいです。
(既病歴がありますので解約後やはり加入しようというときに不利になる等)



保険はギャンブル?


人によって、あるいは状況が変化したときに
得をしたり損をしたりするのが
保険の悩ましい所ですよね。

この状況を、
ちょっと分かりやすく例を挙げて
説明したいと思います。


例えば今、掛け事のテーブルに座っているとします。
あなたの目の前にはディーラー(親)がいて、
あなたと賭け勝負をしています。

あなたはこの賭けをするために賭け金を払うわけですが、
たまに勝って賭け金をうわ回るお金を手にすることができます。

…実は保険についても、
同じような計算が働いているんです。

保険を賭け事と同じに扱うのはけしからん、
と思われるかもしれませんが、
あくまで分かりやすい例えですから
まぁ落ち着いて聞いてください。


賭けでは、あなたを含むプレーヤーそれぞれが
勝ったり負けたりしますので、個々のプレーヤーを見ると
損をしている人もいれば、得をする人もいます。

一方で、ディーラー(親)の状況を見れば、
その日が終わる頃にはほぼ確実に「勝って」います。

なぜこのような状況になるかというと、
親は確率の「大数の法則」を利用して
「たくさんやれば(ほぼ)必ず勝つ仕組み」
にしているからです。

ここで言う親とはもちろん保険会社のことで、
保険会社はたくさんの契約者を抱えることで
「トータルで利益が出る」ようにしています。

そしてプレーヤーは保険で言うところの個別の契約者であり、
それぞれの契約者の状況を見れば、得をしていることもあれば
損をしていることもある、ということなのです。

結局、平均的に見れば負けるのが保険ですので
損得勘定で考えれば「一般的には入らないほうが得」
という結論に落ち着きます。


保険に入ったほうがいい場合とは


平均的に損をすると分かっていても、
保険入ったほうがいい場合も
もちろんあります。

それは

  • 保険金や給付金をもらわなければ非常に困った状況に陥る事が分かっている場合
  • 今までの傾向から、このまま行けば得になることが計算上明らかな場合

です。

それぞれについて
少し詳しくみていきます。

保険金や給付金をもらわなければ非常に困った状況に陥る場合


これは生命保険のような場合によく見られる傾向です。

いわゆる一家の大黒柱が死亡や高度障害の状況になれば、
残された家族が生活にとても困ることがあります。

そのような場合に備えて掛けるのが生命保険ですが
当然掛けるには保険料というコストがかかります。

その保険料を払っても
なおメリットがあると判断する根拠は
「コスパの逆転」があるからです。

このコスパの逆転は、あなたの資産よりも遥かに大きな、
通常は数千万円以上の保険金が得られるような場合に
顕著になります。

逆に高額療養費制度等がある日本では、
医療保険等はコスパの逆転が
起きにくいといえます。


コスパの逆転については
こちらの記事に書いていますので
ぜひ参考にしてください。

将来の不安は、最も低コストな商品で備えるのが原則です。




このまま行けば得になることが明らかな場合


ではコスパの逆転が起こりにくい、
医療保険のようなものでは
どう考えればいいのでしょうか。

医療保険であっても、
まだ若くて預貯金等の流動資産が少ない場合、
コスパの逆転が起きることもあります。

そのような場合はたとえ平均的には損をしても
検討する価値はあります。

では、預貯金で十分医療費は賄えるぐらいになったら、
医療保険は絶対不要なのでしょうか。


確かにほとんどの場合は必要ないと言えそうですが、
もしあなたが「特殊な状況」で、
支払う保険料よりも給付金が上回る確信があれば
継続することも合理的な選択肢となります。


上の賭けで言えば、
あなたがディーラーのクセを見抜いて
必勝法を得たような状況でしょう。

医療保険で言えば、保険に加入した後に
何らかの持病となり、保険料以上の給付金が
もらえることが分かっているような場合に相当します。


僕も、実際のライフプラン相談を経験していくうちに、
そういう方もおられるということが分かってきました。

上のご相談事例では、この場合に
当てはまる可能性がありますね。
となれば、継続も選択肢と言えます。


個々のアドバイスにおいては
医療保険は絶対不要だとか、
絶対解約すべき、
だということはありません。

あくまでも、個別の状況に
依存していることなのです。


ただし気をつけて欲しいのは、既に持病がある状態で
例えば引受基準緩和型の医療保険に新たに入る場合は
残念ながら保険料が上回る可能性が
高くなります。
(保険料が割高になっています)


ですので、上記のような場合は
健康なときに入った医療保険を継続して
持病になったような場合に起きやすいと言えます。


割安な保険が無いかどうか、必ずチェックしよう


保険にはもう一つ重要な観点があって、

  • 同じ保障なら保険料の安い方が得
  • 同じ保険料なら、保障が手厚い方が得

という事が言えます。

仮に契約することを決意したとして、
次は商品の選択が適切かどうか、
それをチェックしないといけない、ということです。


「そんなの当たり前じゃないか」


と言われそうですが、
実際の相談の現場にいると、
案外これがそうでもないことを
実感させられます。


足繁く通ってくれる親切な保険マン、保険レディの
お勧め保険にそのまま加入していませんか?

あなたがお勤めの会社には
「団体割引」の保険がありませんか?

「地域共済」「coop共済」等は検討されましたか?


あなたの大切なお金のことですので、
一度きちんと比較、検討してくださいね。


まとめ


保険を理解する一助として
「賭け」を例にして説明しました。

もちろん賭けと保険はその内容が異なるので
一緒くたに考えてはいけませんが
損得の仕組みは似ていると考えて構いません。


ですので、
実はこれもよくあることなんですが

「親戚の◯◯さんがたくさん給付金をもらったので、
私も医療保険に契約しようと思う」

という判断は間違いです。

それは、隣のプレーヤーが稼いでいるので
私もその賭けに参加したいと言っているようなもので
明らかに誤った判断です。

(隣のプレーヤーが勝っていることと、
あなたが勝つことは一般に無相関ですよね。)

そうではなく、
あくまでもご自身のライフプランと状況を元に
本当に保険が必要かどうかを判断してくださいね。


保険に関してもう一つよくある間違いは

「保険に入ったら得をする」

という感覚に陥ることがあるということです。

上で書いたように、保険会社が利益を得ている以上、
契約者は平均的に損をするのが保険の原則です。

(保険というのは、あくまでも
個人にとって大きなリスクをカバーするために
保険料というコストを払う商品ですからね)


にもかかわらず、
得をする感覚に陥っているということは
何か特殊な(感情的な)「バイアス」がかかっていると
考えるのが妥当です。


そういうときに冷静に判断するのはなかなか難しいのですが、
少しでも違和感を感じたら、一度客観的に考えたり
それも難しければ第三者に相談するなりして
その「得をする感覚」の原因を調べることをお勧めします。

もちろん客観的に判断した結果、
本当に得をするというのであれば
結構なことですが

なんとなくお得に思えることを言われた
という程度で契約するのは
リスクが大きいです。


こちらも、あなたの大切なお金を守るために
重要なことになります。


ps.

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こんにちは、林FP事務所代表の林健太郎です。ブログご訪問ありがとうございます。

工学博士(阪大)、個人投資家。投資歴は20年近く。金融機関に属さず、保険・証券の販売に一切関与しない、完全独立のファイナンシャルプランナー(CFP®)です。アラフォー(?)、2児の父。

今後、日本では好むと好まざるとにかかわらず、どんどん自己責任が問われていくようになるでしょう。自助努力で資産形成していくこと、そしてその方法を中立な立場で伝えていくことが大切だと考え、独立して活動しています。

子どもにも安心して教えられる資産運用法を中心にお伝えしていますが、まだまだ「投資=難しい&ギャンブル」「投資=売買でドキドキ&忙しい」と誤解している方も多く、長期投資の考えを広めていけたらと思っています。

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