つみたてNISA旗振り役の金融庁が「職場つみたてNISA」を導入。その真意とは?

NISA,つみたてNISA生みの親である金融庁が、
職員向けに「職場つみたてNISA」を導入すると
正式に発表しました。

金融庁内部のことで、ほとんどの人にとって
関係無いことのように思われるかもしれません。

ですが、この発表には実は大変大きな意味があると
僕は考えています。


金融庁による職場つみたてNISAの導入について



いよいよ本気で「つみたてNISA」を普及させようという
意気込みを感じさせますね。

金融庁による職場つみたてNISAの導入は、
以前から噂されていたようですが、
この度正式に導入されるようです。

なお、つみたてNISAって何?
という方は、以下のまとめ記事を
ご一読頂ければ幸いです。

【保存版】2018年から始まるつみたてNISA、8つのメリットとデメリット+1




以前から職場NISAというのはあった


2014年からNISAが始まり、
その後すぐに「職場NISA」という制度(?)が始まりました。

これは企業が金融機関と提携して
企業の社員にイチ金融機関が
一括してNISA口座を提供するというもの。

企業経営者としては、社員の退職後資産の形成の支援と、
金融機関による投資教育が受けられるということで、
一定の支持を得ているようです。

社員にとっても、勤め先の企業が勧めることで、
安心して口座開設できるというメリットがあります。

金融機関としては少ない営業で大量の口座獲得ができ、
また職場の場合は天引きや口座振替で積み立てていくことが多く、
金融機関としてもメリットがあります。


三者三様にメリットがあり、ハッピーなように見えますが、
実は課題もあります。


「天引きNISA」「職域NISA」はサラリーマンの敵か味方か。確定拠出年金とどう違う?



一番の懸念は投資家である社員が、
自由に金融機関を決められない(決めにくい雰囲気になる)、
ということ。

もちろん、職場NISAを使わずに
独自で証券会社に口座開設すればいいのですが、
職場NISAが導入されている企業の社員が、
果たしてわざわざ手間のかかることをやるかどうか。

上記記事にも書きましが、金融機関が(事実上)選べないということは
金融機関の自由になってしまうリスクがあるということです。

本来金融機関は投資家の「識別眼」により取捨選択されることで
切磋琢磨することが大切です。

そうしなければ、本来不要なコストをどこかでさりげなく徴収されても
気づかなかったり、文句を言えなくなったりするからです。


それは金融機関にとっては大きなメリットですが、
投資家にとっては時に致命的なデメリットでしょう。

長い目で見て、社員の資産形成にマイナスがあれば
職場NISAを導入した企業にとってもデメリットになります。



職場NISAと職場つみたてNISAはどう違う?


で、今回発表されたのは職場「つみたて」NISAです。

つみたてNISAは2018年から新たに始まる非課税制度であり、
同じ非課税制度でもNISAとは趣旨が異なります。

いくつかある違いのうち、主なものとして
つみたてNISAは

  • 積み立て拠出することが前提になっていること
  • 投資対象商品が最初から絞られていること

です。

特に「投資対象商品が予め絞られている」ことが
従来のNISAと大きく異なる点です。

つみたてNISAで買い付け可能な商品は
金融庁のページにそのリストがあります。

つみたてNISA関連資料 by 金融庁は、つみたてNISAに興味が無くても必見ですよ。



少し詳しい人ならすぐに分かると思いますが
低コストのインデックス投信がずらりと並んでいますよね。


じゃぁ、職場NISAと職場つみたてNISAに
どういう違いがでるのか?


職場NISAでは商品がほぼ自由だったので、
金融機関の恣意的な誘導が入りやすかったのですが、
職場つみたてNISAの場合はそのリスクが低い



と言えるのではないでしょうか。

その分投資家にとっては安心ですし、
企業にとっては心配のタネが一つ減ります。


問われているのは「金融機関の本気度」


では金融機関にとってはどうでしょうか。

つみたてNISAは商品が限られていることもあり
金融機関にとって旨味がないのでは、
と言われています。


そうしたことを受けて

「金融機関のメリットが無いのも問題だ」

という意見もあるようです。


確かに、金融機関も商売ですから
金融機関に全くメリットが無いのは問題といえます。

ですが、いつまでもそのような内向きの議論をしていては
事の本質を見誤ってしまうでしょう。


昨今の動向を見るに、金融庁は「本気」で
国民に長期投資による資産形成を促しているようです。


その課程において、投資家、すなわち国民全体が
投資リテラシを少しずつ高めていくことだろうと
考えられます。


そのような大局の変化を無視し、いつまでも

「毎月分配もお勧めです」

「ついでに外貨建て保険はいかがですか」

なんて言っているようでは、
いずれ顧客にそっぽを向かれてしまうのでは
ないでしょうか。


(少なくとも僕の記憶では)
金融庁は職場NISAを導入せず
職場つみたてNISAは導入しました。


これは、とても意味深いことだと思います。


金融庁が今回の行動で示したのは
「これから金融機関の本気度を問う」
ことではないかと思えてなりません。

金融庁による職場つみたてNISAの導入は
まさに、本気の金融機関だけを育てていきたい
という金融庁の熱意の現れのように見えます。


金融機関が、
「本当に顧客のためになるサービスとは何か?」
を自ら考える契機になればいいな、 と思います。




ps.

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こんにちは、林FP事務所代表の林健太郎です。ブログご訪問ありがとうございます。

工学博士(阪大)、個人投資家。投資歴は10年以上。金融機関に属さず、保険・証券の販売に一切関与しない、完全独立のファイナンシャルプランナーです。アラフォー、2児の父。

今後、日本では好むと好まざるとにかかわらず、どんどん自己責任が問われていくようになるでしょう。自助努力で資産形成していくこと、そしてその方法を中立な立場で伝えていくことが大切だと考え、独立して活動しています。

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