【保存版】2018年から始まるつみたてNISA、8つのメリットとデメリット+1

2018年(平成30年)から始まるつみたてNISA(積立NISA)。

当ブログでも、読者に徐々に学んでもらおうと
つみたてNISAの記事を少しずつアップしています。

今回はつみたてNISAの8つのメリットとデメリット、
+長期投資に関する考察です。

なお、つみたてNISAは以前から積立NISAとも表記されていましたが
NISA推進・連絡協議会では「つみたてNISA」に今後表記を統一していくそうです。

積立NISAの表記統一(「つみたてNISA」)について|日本証券業協会

一般的に「つみたてNISA」の表記になっていくと思いますので
混乱の無いよう、当ブログでも「つみたてNISA」に統一します。


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つみたてNISA(積立NISA)とは


具体的なメリット・デメリットの話に入る前に
つみたてNISA(積立NISA)とは何かについて
簡単に復習しておきましょう。

つみたてNISAとは

  • 2018年から始まる新しい非課税制度
  • 毎年40万円の新規購入枠があり、積立購入が原則
  • 20年間の非課税期間
  • 購入できる商品ラインナップがあらかじめ決まっている

という制度になっています。

従来のNISAとつみたてNISAの比較表を
再掲しておきます。

従来からのNISA つみたてNISA
税制優遇 利益非課税
主なデメリット 課税口座と損益通算ができない
対象金融商品 株式、ETF、株式を含む投資信託等 積立NISAに適した投資信託等
対象者 20歳以上の国内居住者等
非課税期間 5年 20年
年間買付上限額 120万円 40万円
最大非課税額 600万円 800万円
RO(※)時の金額上限 (2018年からなし) 不可
制度の利用方法 どちらか一方を選択(併用不可)
制度の適用期間 2023年開始分まで 時限
金融機関の変更 1年毎に可能

※ RO:ロールオーバー

また、つみたてNISAで購入できる商品(投信)ラインナップは
金融庁が発表しています。

こちらの記事に詳しく書きましたので、
参考にしてください。

つみたてNISA関連資料 by 金融庁は、つみたてNISAに興味が無くても必見ですよ。





つみたてNISAは20年間の時限制度となっていますが、
今後の成り行き次第ではそれ以後も継続する可能性は
あるかもしれません。



つみたてNISAのメリット


では早速、つみたてNISAのメリットから始めましょう。
つみたてNISAとの区別のため、以下
2017年現在の成人向けNISAを「現行NISA」と表記します。


つみたてNISAの非課税期間が超長期の20年なので、長期投資の果実を得やすい


現行NISAの非課税期間は5年です。

5年も、というべきか、たった5年というべきかは
感覚の違いに過ぎませんが、長期投資という観点からは
やや物足りない期間です。

長期投資の場合は10年スパンぐらいで区切り、
そしてできるだけ長く(何十年と)運用するというのが
基本になります。

そういう意味で積立NISAは非課税期間が
現行NISAの4倍、20年と比較的長期です。

この20年間に上昇した分の利益が
非課税となります。

つみたてNISAの投資(積立)額上限が年40万円、
仮に2018年に40万円を積立てたとすると
その20年後の2037年末までの利益が
非課税扱いとなります。


複利効果について、具体的には
こちらの記事も参照してください。

1日たったの300円がもたらす驚異的な威力をご存知ですか?




1年分は少額になっているので、積み立て効果を得やすい


つみたてNISAの年間積立上限は40万円です。

月額にして3.3万円ですから、
iDeCoの月額上限6.8万円に比べても
半分以下と少ないですね。

でも、少ないからこそ長期の
積立効果を期待できる面があります。

コツコツ積み立てていくということは、
時間の分散を測るということです。

これには時間リスクを抑える効果があります。
(その分、パフォーマンスは低下します)

リスクリターン値で見ると、
時間分散してもしなくても同じなので
時間分散による効果は無いという学者もいますが、
実際問題としては「高値づかみ&下落売り」という
リスクがあります。

最も分かりやすい例で言えば、
日本株の平成バブル期に一気に株式を買い上げ、
その後ずっと売らず塩漬けという感じですね。

人生1回しかないわけですから、
こうなると確かにイタイわけです。

そういう痛さを緩和するために、
時間分散をするということですね。

何度もいいますが、時間分散はリスクを減らせますが
その分、パフォーマンスも下がります。

したがって、パフォーマンス/リスク比(いわゆるシャープレシオ)は
時間分散してもしなくてもどちらも同じになるんですね。

よく、ドルコスト平均法でトータル安く買えるから
パフォーマンスも向上するという主張が見受けられますが
それは間違いですので誤解されませんよう。


興味のある方はこちらの記事も参考にしてください。


山崎元氏への反論!?廃れないドルコスト平均法の理論的価値を考察する。




1回こっきりの人生ですから、
余計なリスクは避けて堅実に運用するのが
合理的といえるのです。


非課税期間が20年と長く、リバランスにも使いやすい


つみたてNISAはまだ始まってもいない制度ですし、
当然リバランスなんてこともまだ実績はないのですが
NISAを使った感触から言えば、当然リバランスにも使えます。

特に非課税期間が20年と長いため、
その間に株価等が大幅に上昇する時期もあろうかと思います。

となると、リバランスのために
資産を売る可能性も出てくるわけです。

利益が出た資産を売ると通常は課税されてしまいますが、
つみたてNISAの場合は現行NISA同様、利益非課税となります。

今までは利益に課税されないよう、
「ノーセルリバランス」といって利益が出た資産を
なんとか売らずにリバランスすることを考えていましたが、
そんな面倒なことをせずとも、
普通に売って買ってすればいいわけですね。

これはありがたいです。


つみたてNISAは長期投資に向くファンドのみしか買い付けできない仕組みになっている


つみたてNISAで買い付けできるファンドは、
ファンド全体の1%以下と、非常に限られています。

一見デメリットのように見えますが、
明らかにメリットになります。
というのも、つみたてNISAを始める大半の人が、
投資初心者だと考えられるからです。

「何を言っているんだこの人!?」

と思われたかもしれませんが、
種明かしをしていきましょう。

まず投資初心者が最も最初に気になるのが、

「何(どのファンド)に投資したらいいのか?」

です。

ですが、この「何に投資したらいいか」
という問いにがんばって答えたとしても
長期投資でのご利益はわずか数%にしかなりません。

長期投資における銘柄選択の影響


こちらのグラフは米国の有名な研究結果(Brinsonら、1986年)からの抜粋ですが、
長期運用(研究では年金運用)のパフォーマンスを追跡調査すると、
そのパフォーマンスへの影響要因は資産配分が94%、
銘柄選択が4%、タイミングは2%ということが分かっています。


ここでいう銘柄選択というのが

「何(どのファンド)に投資したらいいのか?」

に相当するものですが
わずか4%しか影響しないなら、
四苦八苦して選ぶなんて無意味ですよね。

長期投資というのは、そういう性質があります。


逆に非常に大きなウェイトを占めるのが「資産配分」。

ここはしっかりと設計する必要があるというわけです。

ただ、なにも難しいことはなくて、
「日本株が何%」「海外株式が何%」という感じで決めればいい話で、
それに便利な道具が「インデックスファンド」というわけです。

で、つみたてNISAは基本的に低コストなインデックスファンドにしか
投資できない仕組みになっています。
(一部、アクティブファンドもあり)

つみたてNISA自体がインデックスファンドに
制限されているわけではないのですが
選別の条件をいろいろ加味していくと
インデックスファンドぐらいしか残らなかった、
という結果論です。

インデックスファンドといえば
プロは使わないという誤解がありますが、
プロこそ使う道具です。

投資ですからインデックスファンド万歳というつもりもないですが
初心者からプロまで使える道具がインデックスファンド、
と思って頂いて問題ありません。


つみたてNISAのデメリット


では次に、積立NISAのデメリットについても
考えてみましょう。


年間投資額上限が小さく、短期で大きく積み立てられない


これはメリットの裏返しでもあるのですが、
つみたてNISAの非課税期間が20年と長いため、
1年に積み立てられる金額は40万円と
少々少なめに設定されています。

これが現行NISA同様の120万円まで積み立てられれば
トータルものすごい金額が積み立てられたのですが
さすがにそこまでは国税庁(財務省?)も許してくれなかったようですね。

ただ、長期の複利効果で大きく増やした後に
最終的には消費に回るわけですから、
そこでがっぽり課税できるはずです。

長い目で見れば、国も潤うことでしょう。


つみたてNISAはスイッチングできない


スイッチングというのは、投資商品の切り替えのことです。

例えば今、トピックスインデックスに連動する
トピックスインデックスファンドAに投資しているとします。

新たに、B運用会社からトピックスインデックスファンドBが
販売開始され、その信託報酬(主な運用中のコスト)が、
インデックスファンドAよりも低いとします。

となると、AからBに乗り換えたいと思いますよね。

AからBに乗り換えることをスイッチングといいます。

ちなみに、上記はスイッチングでよくある例ですので、
必ずしも同じインデックスのファンドに切り換える必要はなく、
全く別の商品でも構いません。


iDeCoでは普通に非課税でスイッチングが出来るのですが、
つみたてNISAではそれが出来ません。


積立額の枠内で、新たに買い付けるファンドとして、
その積立商品を切り替えることはできますが、
それはあくまでも「今後積み立てる」商品の話。

既に積み立てたファンドを別のファンドに切り替えることは
原則できないんですね。
(売却して現金化することは可能)


これ、どうなんでしょうか。

結構微妙じゃないでしょうか…?


そういう意味でも、iDeCoは優れていると思います。




つみたてNISAは現行NISAとの選択制で、少々わずらわしい


上のデメリットとも関連しますが、
つみたてNISAは現行NISAとの選択制になるため、
どちらを使うかを予め決めなければいけません。

じゃぁ、短期でがっぽり積み立てて5年の非課税期間を得るのと
長期でコツコツ積み立てて20年の非課税期間を得るのと
どちらが有利かですが、これは流石に人それぞれです。

一般論としては20年の非課税期間がある
つみたてNISAに分があるとは思いますが、
最終判断は投資家自身で行う必要があります。

これが少しわずらわしいと言えばわずらわしいですが、
一応選択肢が増える方向なので
いいかなとは思います。

現行NISAは2023年スタート分で終了しますから
これから始める人は、迷ったら
つみたてNISA一択でいいと思います。


現行NISAのデメリットを引き継ぐ場合も


つみたてNISAに限らず、現行NISAにもデメリットがあります。
このデメリットをつみたてNISAでも引き継いでいる部分があります。

その一つが、「損益通算できない」ということ。

現行NISA同様損失が出た場合は
その他の課税口座の利益と損益通算ができません。
この特徴はそのままつみたてNISAにも引き継がれています。


長期分散投資の効果を考えてみる


つみたてNISAの場合は非課税期間が20年と長いですので、
その20年の間、常にマイナスということも考えにくいです。

バブルの絶頂期、1990年に買った日本株は、
確かに20年以上低迷してしまいました。

アベノミクスによる上昇がありましたが
バブル期は日経平均株価が4万円近くでしたから
今でもその半分程度となっています。

このようなこともありますから
必ずしも20年後はプラスになっていると
断言出来るわけではありません。

投資ですのでそこはリスクとして捉えておくべきですが
上記はあくまで日本に限った話です。


今は世界中の株式等の資産に
分散投資できますから、
そこまで悲観するのはやりすぎでしょう。

例えば米国の著名インデックスのダウ平均株価は
日本がバブルの絶頂だった1990年、
300ドル付近でした。

それが今や2,400ドルと、約8倍になっています。

もちろん為替の影響がありますから
日本人がこのまま8倍の恩恵を受けられるわけではないですが
仮に為替の影響を考慮したとしても、
約6倍になっています。
(1990年当時の為替レートを1ドル150円として)


例えば1990年に、
日本株(Topix)に100万円、
米国株(ダウ平均)に100万円
それぞれ投資していたとすると

2017年現在

日本株100万円→50万円
米国株100万円→600万円

と、当初の200万円がトータル650万円の
約3倍超になっている計算ですね。

27年間で3倍ということは
複利年利で約4%。


分散すると、資産が10倍とか、
そういう極端なパフォーマンスは望めない代わりに
大損する可能性も低くできるということです。

でも複利年利4%なら老後の資産形成手段として
十分じゃないでしょうか。


これは単なる一例に過ぎませんし、
実際には積み立てながらリバランスもするので
単純にこれとは一致しません。

しかし長期+分散投資の威力を垣間見ることが
出来ると思います。


つみたてNISAのメリット、デメリットまとめ


現行NISAにも5年の非課税期間がありますが、
つみたてNISAの20年には及びません。

つみたてNISAには長期投資のメリットを
余さず享受できるポテンシャルがあります。


今回のメリット、デメリットをよく学んで頂いて、
来年2018年から始まるつみたてNISAを
上手に活用してくださいね。


つみたてNISA、証券会社の選び方


つみたてNISAを始めるために、
どの証券会社を使ったらいいか
迷っているかもしれません。

つみたてNISAの証券会社を選ぶポイントは

  • 20年以上と超長期の取引となるので、安心して取引できること
  • つみたてや取り崩し機能が充実していること

です。

僕が使っている証券会社はこちら。



SBI証券とはもう10年以上のおつきあいですが、
常に進化していて、今まで不満に感じたことは
ほとんどありません。

業界唯一?(だと思う)、投資信託の毎月自動売却機能もあり、
つみたてだけでなく、取り崩して使うときの利便性も
高い証券会社です。

こういう、痒いところに手が届くサービスを提供してくれるのが、
実は長く付き合っていくには大切なところだと思いますね。


もうひとつお勧めなのがこちらです。



楽天証券はSBI証券の良きライバル(?)で、
共に切磋琢磨していますし、大手ネット証券の一角ですので
こちらも長期間の取引は安心できますね。


つみたてNISA以前に、使い勝手などもあるでしょうから、
実際に口座開設してから判断してもいいと思います。
(口座開設自体は当然、無料です)




こちらの記事も参照ください。

つみたてNISA(H29年度税制改正・H30年施行)の要点まとめ




ちょっと待って下さい。

もしあなたが、何の準備もなく
つみたてNISAを始めようとしているなら
後悔することになるかもしれません。

こちらで学んでからでも遅くはないでしょう。



ps.

努力や投資法とは無関係に、こんなに資産が変わることはご存知でしたか?

2,000名が衝撃を受けたその理由は…


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こんにちは、林FP事務所代表の林健太郎です。ブログご訪問ありがとうございます。

工学博士(阪大)、個人投資家。投資歴は10年以上。金融機関に属さず、保険・証券の販売に一切関与しない、完全独立のファイナンシャルプランナーです。アラフォー、2児の父。

今後、日本では好むと好まざるとにかかわらず、どんどん自己責任が問われていくようになるでしょう。自助努力で資産形成していくこと、そしてその方法を中立な立場で伝えていくことが大切だと考え、独立して活動しています。

子どもにも安心して教えられる資産運用法を中心にお伝えしていますが、まだまだ「投資=難しい&ギャンブル」「投資=売買でドキドキ&忙しい」と誤解している方も多く、長期投資の考えを広めていけたらと思っています。

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