NISAのロールオーバー記事を読んでも結局どうしたらいいか分からなかった人へ

SBI証券 ロールオーバーの説明

こんにちは、林です。

2014年に一般NISAが始まりましたが2018年今年末に、制度が始まって以来始めてのロールオーバーが可能となります。

ということで、最近一般NISAの記事が増えてきているところですが

「結局どうしたらいいの!?」

と思っている人へ、別の視点からです。


一般NISAのロールオーバーとは


結論から言えば特定口座とNISAで迷ったら一般的にNISAでOKです。

ただしあくまでも「一般的に」ということですから、個々の投資家事情やポリシーに合わせて投資家自身が考える必要もあります。


ということで、少し詳しい話に入っていきます。


ただ、一般NISA制度の話自体は僕も過去に書いたものがありますし

5年間非課税のNISA。デメリットとメリットを知って賢く利用しよう。



今年はじめてのロールオーバーについては、SBI証券のこちらの記事が詳しいです。

SBI証券 ロールオーバーの説明
制度の詳しい内容はこれらの記事でもう一度確認しておいてもらえればと思います。

仮にロールオーバーしたい場合は

  • 来年(2019年)に一般NISA口座を選択(開設)している

  • ロールオーバーの手続き書類をSBI証券に12月7日までに返送する

ことが必要ですのでご注意を。

詳しくは上記記事をご覧ください。


一般NISAのロールオーバーはすべきなの?


制度のことは大体分かった。

でもじゃぁ、実際にはロールオーバーすべきなの?どうなのよ??


というのが投資家の悩みですよね。

この議論を明確にするためには話を2つに分ける必要があります。

  • まず一般NISAにて投資すべきかどうなのか?

  • その上で、ロールオーバーを利用した方が得なのか?

です。

では最初の「一般NISAで投資すべきか?」という疑問についてです。


一般NISAで投資すべき?


これについては一定の回答をこちらの記事ですでに行っています。

「NISAは節税にならず、税金が増えることもあるんじゃないですか」



この記事では、投資対象の期待収益率がプラスであるならば、NISAでの投資が有利と結論付けています。

期待収益率とは、将来どれぐらい上がるか(下がるか)を数値化したものです。


普通の投資対象であれば期待収益率がマイナスということはないでしょうから、NISAを使ったほうがよいという判断になるはずですね。

もし期待収益率がマイナスを予想しているなら、NISA以前に投資をすべきでない対象、ということになりますから。


ただこれはあくまで「確率」の問題ですから、NISAで投資すれば必ず儲かるとかそういう安直な話ではないです。

このブログの読者であればそのようなことは理解されていると思いますが、念のため、ここは強調しておきます。


では次に。

ロールオーバーした方が得なのか?


ロールオーバーした方が得かどうかについてですが、これはロールオーバーするにしてもしないにしても、2019年から新たにその銘柄で投資を始めると考えると分かりやすいです。


例えば今、一般NISA口座でトヨタ株に投資しているとします。

また、2019年から新規でソフトバンク株に100万円投資したいとします。

いずれも投資額は同じとします。


この場合、ロールオーバーして2019年にNISA口座でトヨタ株を保有するか、ロールオーバーせずに2019年にNISA口座でソフトバンク株を買い付けるか、の違いがあります。

いずれにせよ2019年からのNISA口座の銘柄が違うだけで、投資総額は変わりません。

ということは、トヨタ株とソフトバンク株のどちらがより期待収益率が高いかを考えて、期待収益率のより高い方を2019年以降、NISA口座で保有すればいいでしょう。

それがトヨタ株であればロールオーバーを選択、ソフトバンク株ならロールオーバーせずに新規で買い付ければOKです。


ここであれ?っと思った方、鋭いです。

そうなんです。

今現在、トヨタ株が上がっていようが下がっていようが、ロールオーバーの意思決定とは基本的に関係ないということです。

ここはしっかり覚えておいてください。


「ちょっと待てよ。トヨタ株が100万円しかなくてこれをロールオーバーしたら20万円分、ソフトバンク株もNISAで買えるからその方が得じゃないか?」

と思われるかもしれません。

が、もし投資額が同じなら(ソフトバンクも100万円投資するなら)ざっくりと期待収益率で考えて構いません。


より正確には収益「額」


上記の話は、分かりやすくするために投資額を同じとしました。

より正確には

収益率 x 投資額 = 収益「額」

で判断する必要があります。


例えば5年後のトヨタ株の収益率が10%、ソフトバンク株は15%だとしても、トヨタ株に100万円投資すれば収益額は10万円、ソフトバンク株に50万円投資なら同7.5万円ですから、トヨタ株をNISAに入れたほうが非課税効果は高くなることが期待できます。

もちろん、トヨタ100万円なら20万円枠が余りますから、ソフトバンク株50万円分のうち20万円分をNISA口座で購入すればいいでしょう。


基本的には、こんな感じで考えてください。


問題は収益率の予測精度だが…


先ほどから頻繁に「期待収益率」が出てきてますが、問題はその期待収益率をどの程度精度良く予測できるかどうかが鍵を握っています。

期待収益率ではなく単に収益率でも、難しいことに変わりないので以下収益率でいきます。


ただ…残念なことに、この収益率を精度良く予測するのは難しいと言わざるを得ません。


ここまで書いてなんだよ…

と思われるかもしれないのですが実際、そうなのです。


例えば取引市場には「自己実現性」という性質があります。


多くの人がトヨタ株は上がる(将来の収益率が高い)と考えれば、買い手が増えますよね。

買い手が増えればそれだけ値が上がります。

値が上がれば、将来の高値から見た現在値の収益率は低下してしまいます。

つまり、将来の収益率が高いと予測する人が増えれば増えるほど、価格は上昇し、将来実現する収益率が低下する、という矛盾した状況が発生するわけです。

ということは、本当に収益率が高い銘柄とは、市場の大多数は収益率が高いとは思っていない銘柄ということになります。

この場合、収益率が高いと考える人は少数派ということになりますから、あなたがこの少数派に入れるかどうかです。


少数派に入るのは当然難しいですから、収益率の正確な予測も難しいという結論に至りますね。


もちろん、これは予測の難しさの一面でしかありません。

他にも様々な理由で、予測というのは難しいのです。


特に5年先という近い将来の場合、複利効果が働かず、収益率が低いですからリスク(値動きの幅)に埋もれてしまいます。


こうなると、正確に予測しようとする労力の方がもったいなくなってきますよね。


結論:普通の投資対象ならロールオーバーでOK


ということで、たかだか5年先のことですから、収益率みたいな予測の難しいものは大雑把に考えてもいいです。

先の例でいえば、トヨタもソフトバンクもまぁ、上がると考えるなら、どちらをNISA口座で保有してもOKじゃないでしょうか。

下がると考えるなら、そもそも投資自体を見直しましょう。


5年先の上がるか下がるかを予測するのは難しいので、それよりも、もっと広い視点で分散投資を目指していくほうが、長期的にはいいんじゃないかと思います。


この記事は個人の見解です。投資は自己責任、自己判断でお願いします。


ps.

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こんにちは、林FP事務所代表の林健太郎です。ブログご訪問ありがとうございます。

工学博士(阪大)、個人投資家。投資歴は20年近く。金融機関に属さず、保険・証券の販売に一切関与しない、完全独立のファイナンシャルプランナー(CFP®)です。アラフォー(?)、2児の父。

今後、日本では好むと好まざるとにかかわらず、どんどん自己責任が問われていくようになるでしょう。自助努力で資産形成していくこと、そしてその方法を中立な立場で伝えていくことが大切だと考え、独立して活動しています。

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